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「令和を背負う」漫才コンビ「プリマ旦那」の覚悟

中西正男芸能記者
「令和喜多みな実」の改名する「プリマ旦那」の河野良祐(左)と野村尚平

 5月1日からコンビ名を元号を冠した「令和喜多みな実(れいわ・きたみなみ)」に改名する「プリマ旦那」。野村尚平さん(31)と河野良祐さん(32)が2008年にコンビを結成以来、上方漫才大賞新人賞などを受賞し関西の若手リーダー格として活動してきました。「改元に伴う話題作りでは?」と見る向きもありましたが、改名に込めた覚悟を語りました。

「プリマ旦那」への違和感

野村:2008年から「プリマ旦那」として活動をしてきました。愛着もありますけど、正直、違和感もずっとあったんです。今後、歳をとって漫才を続けていく中で、この名前のままでいいのかという。

河野:というのも、この「プリマ旦那」という名前は吉本興業の養成所・NSCの講師の方がつけてくださったものでして。

野村:「天竺鼠」さん、「かまいたち」さんのコンビ名を付けた方で、本当にすごい方なんです。その方につけてもらったら、みんな売れていくという方でもあったので、つけていただけるという時点で、ありがたいばかり。そして、その時にいただいたのが「プリマ旦那」と「チルド連」という候補でして。これから歳をとっていく中で、子どもバリバリの「チルド連」というのもなぁ…と思って。それだったらと「プリマ旦那」を選ばせてもらったんです。

河野:もちろん、そんな方につけていただいたのは喜ばしい限りだったんですけど、とりわけ相方は違和感を覚えていたところもありまして。

野村:この先、なんばグランド花月の看板に名を刻めるようなコンビ名。漫才師然としたコンビ名。そうありたいなと。じゃ、それが「プリマ旦那」かというと、そこに違和感があるというか…。

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元号を背負う覚悟

河野:ただ、今から名前を変えるとなると、それも簡単なことではないですからね。

野村:となると、何かしら覚悟というか、思いがないとできるものではない。じゃ、それを感じてもらうとしたら、改元がある中、新元号を背負うことではないかと思いまして。「昭和のいる・こいる」師匠。「平成ノブシコブシ」さんがやってらっしゃるように、元号を冠したコンビ名を名乗ろうと。

河野:改元が決まってから、それを考えまして。どんな元号になっても、それにちなんだコンビ名にすると。

野村:SNSなどでも「今、令和に改名するなんて売名行為じゃないの」という声もお見受けします。それはどうしてもあがるお声だと思います。そうお感じになる気持ちも、もちろん分かります。ただ、商売っ気とか、話題作りというような生半可な気持ちでは元号を背負うことはできない。その気概の方を強く見ていただけましたら、ありがたい限りです。勝手な話ではありますが。あとは自分たちが芸を磨き、覚悟と本気を見せていくしかないですしね。

大阪への思い

河野:じゃ、令和を冠するとして、その後を何にするのか。それも、だいぶ考えました。

野村:それぞれの名前をとって「しょうへい・りょうすけ」とか「プリマ旦那」の「旦那」だけは残すかとか、いろいろ考えました。ただ、2人とも大阪出身で、その色は出したかった。そして、尊敬する「夢路いとし・喜味こいし」先生のように読み上げた時に意味を伴っている名前にもしたかったんです。

河野:まずは大阪ということで、キタ(梅田)とミナミ(難波)という言葉を入れようと。

野村:大阪のキタとミナミに加え、日本全国、北から南まで行かせてもらえるようにという思いも込めました。そして“喜び多く、みな実る”という形で、見ていただいている方々にも良い流れをもたらすことができたらなと思いまして。

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記者に言われて

河野:漫才の出番が終わってから、コンビ名を考えるだけで5時間くらい楽屋にこもる。だけど、結局何も決まらない。そんなこともしょっちゅうありました。そこまで考えてつけた名前だけに、次の元号が出てくる頃、後輩が『令和さんみたいになりたい』と思って、その時の新元号をつける。そんな流れができるくらいのコンビになれたらなと思っています。

野村:考えれば考えるほど煮詰まってしまって、相方の奥さんにも聞いてもらったりもしました。

河野:一生懸命考えてくれて「スタート・ゴール」とか「マルモット・モルモット」とか出してくれました。ただ「モルモットはまだ言葉として分かるけど、マルモットって何やねん!」と考えてもらっているのにケンカになったり…(苦笑)。それくらい、頭がパンパンになってましたね。

野村:“喜多”の“キ”の字だけでも、何十個という候補を考えました。ただ、あまりに入り込みすぎて、発表時に記者さんに言われてハッとしたんですけど…、別に、田中みな実さんへのあふれる思いを込めたわけではないんですよ…。

河野:もし込めたなら、こんなに大掛かりなラブコールはないでしょうけど(笑)。

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(撮影・中西正男)

■プリマ旦那(ぷりまだんな)

1988年4月14日生まれの野村尚平と86年10月25日生まれの河野良祐が2008年にコンビ結成。ともにNSC大阪校30期生。結成当初からスマートなルックスと正統派の漫才スタイルから若手のリーダー格として注目される。上方漫才大賞新人賞などを受賞。5月から新元号を冠した「令和喜多みな実(れいわ・きたみなみ)」に改名することを公表している。5月1日には大阪・なんばグランド花月で「プリマ旦那改メ『令和喜多みな実』襲名披露公演」を行う。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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