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「NMB48」相次ぐ卒業の本当のワケ!

中西正男芸能記者

アイドルグループ「NMB48」の主力メンバー・福本愛菜のグループ卒業が、先月23日に明らかになった。理由は「バラエティータレントを目指す」というもの。卒業時期は未定ながら、福本は「バラエティーのスキルを磨いていきたい」と次のフィールドに向け、意欲を見せている。

およそ3割が脱退

昨年から今年にかけて、NMB48では卒業が相次ぎ、福本を含めると、18人ものメンバーがグループを去ることになった。グループ全体の人数は60~70人で推移してきただけに、およそ3割にあたる人数が脱退するというのは、「AKB48」や「SKE48」などの他グループを見渡しても、異例の事態と言える。

もちろん、体調不良や学業専念などそれぞれに個別の脱退理由はあるのだが、根底には、NMB48ならではの要素が深くかかわっていると言われている。それが“お笑い”だ。

笑都・大阪を拠点に活動し、メンバー全員が吉本興業の関連会社に所属。必然的に、関西テレビ「どっキング48」での陣内智則、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、ABCラジオ「NMB48学園~こちらモンスターエンジン組~」での「モンスターエンジン」といったように、芸人との共演も多くなる。その中で、当然のように求められるのが“お笑い”の要素。

こちらが恐縮するぐらいに…

NMB48担当のスポーツ紙記者は「公演前には、歌やダンスのレッスンと同様、もしくはそれ以上に、メンバーが数人ずつ集まってトークの練習をしています。取材でも、一つ一つの話にオチをつけてくるし、話が盛り上がらなかったら、こちらが恐縮するぐらい『すみませんでした…』と頭を下げてくる。いかに、笑いに重きを置いているかが、こちらにもヒシヒシと伝わってきます」と強調する。“NMB48=お笑い”という構図ができているのは同グループの強みでもある。しかし、当然ながら、全員が全員、そつなく笑いが取れるわけではない。

関西を拠点に活動する放送作家は「笑いというのは、ある意味、背が高いとか、足が長いみたいに、生まれ持っての才能の部分が大きい。日々、笑いが求められる中、他のメンバーに比べて自分の資質が明らかに劣っているとなると、これは大きなストレスになります。そこが、ある意味の“ふるい”になっていることは間違いないです」と解説する。

先月27日には、NMB48の初のアルバムとなる『てっぺんとったんで!』が発売された。

取り扱いは難しいものの、強力な武器にもなる“お笑い”。独自路線をいくNMB48が、オンリーワンの戦い方で“てっぺん”を取る日が待たれる。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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