“推し土産スイーツ×プロレスラー” 相模原市のユニークな挑戦

相模原市では、スイーツでシティプロモーションを行っている。(画像・筆者撮影)

・『真壁刀義ד推し土産スイーツ”』コラボ動画

 11月12日に公開された真壁刀義氏(新日本プロレス所属)が、さがみはらスイーツフェスティバル実行委員会(事務局:相模原市観光・シティプロモーション課)とコラボしたビデオが話題を呼んでいる。真壁氏が出身地である相模原市の“推し土産スイーツ”18品全てを次々に食べ、感想を述べていくというものだ。

 プロレスラーとしてはもちろん、ドラマなどにも出演している真壁氏だけに、スイーツすべてを食べ、プロレスラーに例えたり、同級生の店の商品だと紹介したり、相模原市出身の地元愛も溢れているおもしろいビデオに出来上がっている。公開されて2日ほどで再生回数は1万回を超え、自治体の関わるこの手のYouTubeビデオとして、順調な伸びを記録している。

・18種類の“推し土産スイーツ”

 真壁氏が食べている18種類のスイーツは、相模原市の“推し土産スイーツ”と題されている。実は、相模原市が「スイーツ」をシティプロモーションや観光客誘致、市内産業の活性化の一助として取り上げて、ちょうど10年が経過している。

 2010年から2016年は、参加店を募り、相模原市産の素材を使用した創作スイーツのコンテスト形式と、参加店を巡るスタンプラリーで実施してきた。

 2017年からは、市内で販売されている菓子やパン、ケーキなどを対象に、消費者からの投票で相模原市を代表するお土産スイーツを決める“推し土産スイーツ総選挙”を行ってきた。10年目の今回、真壁氏がYouTubeで食レポしたのは、過去3回の総選挙で選ばれた商品だ。

・“推し土産スイーツパンフレット”も作成

  

 このYouTubeビデオの公開に併せて、さがみはらスイーツフェスティバル実行委員会では“推し土産スイーツ”を紹介する“パンフレット”を作成した。過去の受賞商品と店舗が、撮り下ろしの美しい写真とともに紹介されていおり、その他真壁氏とのコラボページも掲載されている。また、このパンフレットのクイズを解き、答えを「合言葉」として対象店舗で伝えると、数量限定でオリジナルのエコバッグがプレゼントされる。

 さらに11月21日(土)と22日(日)には、相模原市内のアリオ橋本で開催されるNIPPON FESTIVALにブースを出展し、パンフレットに掲載されている様々な“推し土産スイーツ”が販売される予定だ。

相模原市「推し土産スイーツパンフレット」の一部(画像・相模原市提供)
相模原市「推し土産スイーツパンフレット」の一部(画像・相模原市提供)

・アフター・コロナを見据えて

 さがみはらスイーツフェスティバル実行委員会であり、洋菓子店「ケーポッシュ」のオーナー・パティシエである山田克己氏は、「新型コロナウイルス感染拡大で、みなさん、出勤や外出を控えている中で、自宅の近所でスイーツを買おうという方が多かったようです。やはり地元のみなさんに愛されてこそ、地元の個人店だと思いました」と話す。

 市の担当者も、「遠方から来る観光客や買い物客へのPRも、今後も重要です。しかし、新型コロナウイルスで大きく状況も変わっており、地元業者の振興のためには、やはり市民に支えされてこそだと考えています」と話す。

 相模原市に住む会社経営者の女性は、「近所の掲示板でポスターが貼られると、高齢の両親たちも、今回は何を食べようかと楽しみに話しており、結構、市民には知名度は高くなっているのでは」と評価する。また、やはり会社経営者の男性は、「同じ市内で事業を行う経営者同士、業界が異なっても連携をしていくことが、地元経済振興が大切だ。パンフレットなどを地元の事業者に配布することで、地元スイーツを普段使いや贈答品などで使うことも増えるのではないか」と地元企業間の連携のきっかけにと期待する。

 “推し土産スイーツ×プロレスラー”というユニークな組合わせのYOUTBEビデオだが、そこには地元での連携と協力を創出するというアフター・コロナを見据えた新たな試みが隠されているようだ。

さがみはらスイーツフェスティバル公式サイト

さがみはらスイーツフェスティバル(相模原市役所)