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ラウタロ&ルカクの価値はセリエで1位と2位? インテル、ついに「ユーヴェに追いついた」の声も

中村大晃カルチョ・ライター
1月6日、セリエA第18節ナポリ戦で得点を祝うラウタロとルカク(写真:ロイター/アフロ)

プロにとってチームメートは仕事の同僚であり、私生活は無関係という選手もいれば、プライベートで仲が良ければ良いほど、ピッチにもそれが反映されるという選手もいる。

インテルの前線を担うロメル・ルカクとラウタロ・マルティネスのコンビは、後者に分類される。そろってネットを揺らし、強豪ナポリを3-1と下した1月6日の試合後も、ルカクはラウタロとピッチの外でも良い関係だと口にした。

◆相乗効果でともにゴールを量産

実際、ルカクとラウタロのコンビネーションは磨きがかかる一方だ。ともに公式戦23試合出場で、ルカクは16得点、ラウタロは14得点と計30得点をマーク。チームの総得点49の60%以上を叩き出している。

セリエAに限っても、ルカクは14得点、ラウタロが9得点で合計23得点。8日付『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は、2009-10シーズン以降のインテルにおいて、彼らを上回ったコンビが2017-18シーズンのマウロ・イカルディとイヴァン・ペリシッチ(18節終了時で前者が17得点、後者が7得点の計24得点)しかいないと伝えている。

特に、アウェーでの強さは抜群だ。ダービーを含む9試合でルカクが10得点、ラウタロが6得点と計16得点。データサイト『Opta』によると、欧州5大リーグで最多のコンビという。

◆リーグを代表するコンビに

当然、評価はうなぎのぼりだ。スイスにある関連調査機関『CIES Football Observatory』が発表した市場価値ランキングでは、ラウタロが1億1570万ユーロ(約140億2000万円)、ルカクが1億20万ユーロ(約121億4000万円)で、セリエAのトップと2位につけている。

ちなみに、セリエAに限ったランキングは以下のとおりだ。

3位 ファビアン・ルイス(ナポリ)

4位 パウロ・ディバラ(ユヴェントス)

5位 ニコロ・ザニオーロ(ローマ)

6位 ニコロ・バレッラ(インテル)

7位 クリスティアーノ・ロナウド(ユヴェントス)

8位 マタイス・デ・リフト(ユヴェントス)

9位 ミラン・シュクリニアル(インテル)

10位 ロドリゴ・ベンタンクール(ユヴェントス)

2022年までの契約を結んでいる34歳のC・ロナウドが全体で49位であることが示すように、これは契約年数や年齢など様々な要素が加味されての、『CIES』独自の市場価値でしかない。だが、ラウタロとルカクを「セリエAのNO.1とNO.2」とする指標があるということだ。

◆最速100勝到達のコンテ

今季不調とはいえ、強豪のナポリに敵地で勝利したのは大きい。1997年10月以来となる23年ぶりの白星だっただけになおさらだ。また、近年は冬以降に崩れることが多いだけに、勝利で一年を始められたことも好印象だろう。

今後も好調を維持できるか、鍵を握るのは、ブレーキを踏むことを許さないアントニオ・コンテ監督だ。ナポリ戦の勝利は、セリエA通算100勝目だった。『スカイ・スポーツ』によると、145試合での100勝は、勝利が勝ち点3ポイントになってから最速の記録。2位のマウリツィオ・サッリ(169試合)に大きく差をつけている。

ちなみに、以下もファビオ・カペッロ(180試合)、カルロ・アンチェロッティ(185試合)、ロベルト・マンチーニ(197試合)、マッシミリアーノ・アッレグリ(203試合)、アルベルト・ザッケローニ(220試合)、ヴィンチェンツォ・モンテッラ(228試合)、チェーザレ・プランデッリ(236試合)、ディノ・ゾフ(236試合)と、そうそうたる顔ぶれだ。

チェルシーで指導を受けたセスク・ファブレガスは、ツイッターでコンテが「チームを再生させるのに最高の監督」と評価している。マリオ・スコンチェルティ記者は『Calciomercato.com』で「コンテは来て、組織し、勝つ。ユーヴェでも、チェルシーでもそうだった。すぐに、1年目にタイトルだ」と記した。

また、スコンチェルティ記者は「インテルはユヴェントスに追いついたと言える。同等だ」とも綴っている。ジャンカルロ・パドヴァン記者も「今のインテルはもう何も、誰のことも恐れていない。自分たち自身を超えた。そしてもう、戻ることはできない」と主張した。

リーグを代表する2トップを擁し、「再生請負人」の下で一歩ずつ前進しているインテルは、8年続いたユヴェントス王朝に終止符を打つことができるのだろうか。

カルチョ・ライター

東京都出身。2004年に渡伊、翌年からミランとインテルの本拠地サン・シーロで全試合取材。06年のカルチョーポリ・W杯優勝などを経て、08年に帰国。約10年にわたり、『GOAL』の日本での礎を築く。『ワールドサッカーダイジェスト』などに寄稿。現在は大阪在住。

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