本田不在の間に監督人事で揺れるミラン、今後の展望は?
アントニオ・コンテ監督はかつて、フィリッポ・インザーギ監督にこう言ったそうだ。「選手と監督は違う。監督になると、夜眠れなくなるんだ」。今、インザーギ監督は夜眠ることができているだろうか。
本田圭佑が所属するミランのインザーギ監督が、苦境に陥っている。リーグ戦で5試合白星なしの暫定10位。現地時間25日時点でチャンピオンズリーグ(CL)出場ラインに勝ち点8差という状況に、解任の可能性が取りざたされているのだ。
==■運命のラツィオ戦==
ミランは27日のコッパ・イタリア準々決勝(ラツィオ戦)を踏まえ、今後の方針を決めると言われている。可能性は3つあるようだ。
1. ラツィオを下して準決勝進出なら、監督続投
2. 内容も結果も伴わず敗れれば、監督解任
3. 結果にかかわらず、監督人事は保留。まず選手たちの反応を見る
==■監督交代の場合の展望は?==
インザーギ監督を解任する場合、後任については2つの可能性があると言われている。
1. すぐにトップクラスの指揮官を招へい
2. シーズン終了までとりあえず代役を立て、来季から新プロジェクト開始
前者の場合、チェーザレ・プランデッリ氏やルチアーノ・スパレッティ氏といったビッグネームが候補と言われるが、資金力がないミランが彼らを招へいするのは難しいとみられている。
一方、後者の場合、アシスタントコーチのマウロ・タソッティ氏に当面チームを委ね、ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督のように、若いながらもインザーギ監督より経験のある指揮官に託すと言われている。より可能性が高いのは、こちらの選択肢だろう。
==■インザーギは先輩たちに続けるのか==
どちらのケースでも、ミランが一からのやり直しを余儀なくされることは変わらない。インザーギ監督の下で結果を残し、現在のプロジェクトで復活を果たせるのであれば、それに越したことはないだろう。
夜眠れているかどうかは、知る由もない。だが少なくとも、インザーギ監督が「老けた」と感じる人は少なくないだろう。しかし、超一流の監督たちもみな、その道をたどってきた。インザーギ監督は、彼らに続くのだろうか。