「超教育協会」、骨格が固まってきました。

 IT人材育成策やAI・ビッグデータ・ブロックチェーンの教育への導入策など、ITはじめテクノロジーと教育に関する研究、実証、啓発、政策提言などを進め、次世代の教育をつくる。未就学児から社会人まで、そして学び直しリカレント教育を含め、教育×テクノロジーに関する民間の連携体制を構築する。そのための団体「超教育協会」が近く発足します。

 前回の報告では「超学校協会(仮称)」としていましたが、「超教育協会」という名称に正式に決まりました。

「「超学校協会」、始まります。」

 https://news.yahoo.co.jp/byline/nakamura-ichiya/20180203-00081191/

 会長には小宮山宏 東大元総長が就任を内諾しています。参加団体の幹事も人選が進んでおり、例えばAPPLICからは桜井俊理事長(元総務事務次官)、DSKからは寺崎明理事長(元NTTドコモ副社長)、IAjapanからは藤原洋理事長(インターネット総研代表)、安心協からは新美育文代表(明治大学教授)が参加されます。ぼくはデジタル教科書教材協議会(DiTT)を代表して参加します。

 5月29日(火)16:00、慶應義塾大学三田キャンパスにて設立イベントが開催される予定です。追って正式アナウンスがあります。

 

 協会の設立趣意書ができあがってきましたので、共有しておきます。

             超教育協会 設立趣意書

 IT人材の不足は我が国30年来の課題であるが、近年ITが社会経済の各般に浸透し、IT産業やコンテンツ産業だけでなく、全ての産業領域でIT人材の需要が高まる一方、労働人口の減少も相まって、その確保はより一層深刻化している。

 さらに、AI、IoT等が牽引する第4次産業革命は、狩猟・農耕・工業・情報に次ぐ第5の文明刷新 Society5.0でもあるとされ、産業に留まらず社会・文化・暮らしの全場面、全ての人にIT を使いこなす力、それを元に新たな価値を創造する力が必要な素養となると見込まれる。

 

 政府は2020年に小中学校で情報端末やデジタル教科書で学ぶ環境を整備する方針を掲げ、プログラミングを必修化する方針を示した。大学でのオンライン教育の充実、IT即戦力を育てる専門職大学の設置、学び直し「リカレント教育」の拡充など新時代の教育環境も整備されつつある。

 民間企業による教育ビジネスもEdTechという総称のもとで活発化している。教育系の企業だけでなく、通信、IT、ゲーム、玩具等の企業がハード・ソフトの提供に続々と参入。塾や通信教育、家庭においてアプリやデジタル教材の活用が進んでいる。教室の展開や教具の開発等プログラミング教育ビジネスへの参入も相次ぐ。学習履歴等のビッグデータやAIを教材開発に組み込むサービスも提供され、家庭・課外学習の環境変化が起きつつある。

 

 しかし、教育情報化、IT化の面では日本は後進国である。小学校では情報端末は6人に1台の状況であり、IT活用面はOECD諸国で最低レベルだ。IT環境整備以外にもカリキュラムの開発や指導者育成等課題は多い。諸外国がプログラミングを含むコンピュータサイエンス教育やSTEM教育を重視し、クラウド化やソーシャルメディアの利用、そしてビッグデータの活用に進む中、日本はそのはるか手前にある。

 そして情報化はデジタル化、スマート化の次のステージに突入し、AI、IoT、ロボット、ブロックチェーン等からなる一連の技術潮流が教育分野にも押し寄せてくるのは間違いない。

 技術の進展とともに教育も変化してきた。活版印刷の発明は教科書を生み出し、一斉授業という教育手法を確立した。20世紀には映画、ラジオ、テレビなどの新メディアが教育に利用された。21世紀、ITやAIは社会が求める人材像を変え、それがまた教育を刷新する。

 新しい時代は、変化し続ける世である。生涯にわたって学び続けることを求める社会である。子どもからシニアまで。学校の中も外も、家庭・職場・地域も、有機的につながりながら学びの場を創出しなければならない。

 学習・教育環境の開発に力を入れ、先端を切り開くべきである。IT教育のインフラ整備と、先端的なAI・IoT教育の開発の2点、キャッチアップと世界をリードする取組の双方に取り組むべきである。

 これは、従来の学校の枠を取り払った学び、「超教育」を構想する試みでもある。全ての学習者を主体としたデザインが求められる。そしてそれは、この分野に関心のある多くの民間の叡智を集結し、行動を起こすことが重要である。