世界の、そして未来のマンガ・アニメ

毎年恒例となった海外マンガフェスタ。東京ビッグサイトで開催、アニメ・マンガ教育国際シンポ「世界の、そして未来のマンガ・アニメ」を開きました。

今回の登壇者はちばてつやさん、手塚プロダクション松谷孝征社長、日本工学院佐藤充カレッジ長、そしてフランス・トゥールーズ漫画レジャー学校のクレール・ペリエ校長。ぼくが司会で、マンガ・アニメの人材育成について議論しました。

冒頭、手塚プロ松谷さんが、鉄腕アトムの1963年版、1980年版、2003年版を見せながら、技術がモノクロ、カラー、CGへと移ってきたこと、そしてその土台となるキャラクターとマンガが不変であること、不易流行を指摘しました。

ではそれをどう教えるのか。

文星芸術大学で教鞭をとっておられるちばてつやさんは、「マンガは教えるものではない、ぬすむ・まねぶ」とおっしゃる。松谷さんは、手塚さんもそう言っていたと指摘しました。

ではちばてつやさんはマンガ家を志望する学生とどう接しているのですか?

「学生たちとは、一緒に作る。こんなマンガ、アニメ、ゲームが出てきたね、と情報を共有して、遊んだり、作ったりするんです。マンガを描く子には引きこもりが多い。学校に出てきただけでホメてあげて、キャッチボールしたりするんです。」

学生たちは、ちばてつやさんとキャッチボールすることのありがたみを理解しているのでしょうか!

「コンピュータを作って描く、それをスマホに発表する。マンガも紙からデジタルへと変わってきました。」と言って、ちばてつやさんは今取り組んでいる「モーションコミック」を紹介してくれました。

紙に描かれたマンガを、コマごとにアニメ的に動かす技術です。女性二名ユニットのマンガ家・姫川明さんが描いた伝説のマンガ「ゼルダの伝説」をモーション化し、ゲーム音楽つきで見せてくださいまして。

100年を経たマンガ表現がデジタルでモーションの命を得て、新しい表現となる。それがスマホ向けコンテンツとして、世界に配信される。表現も広がるし、ビジネスも広がりますね。

松谷さんは、フランスと共同制作中の次作アトムも紹介くださいました。トゥールーズ校のペリエ校長も日仏共同での人材育成を展望しながら、マンガの持つグローバル性を強調していました。

ちばてつやさんは、前年のこのシンポで、やなせたかし先生の「マンガが読まれている国は平和だ」という言葉を引いて、マンガのもつ平和とグローバルの力を強調しました。ぼくは改めてその言葉思い起こします。

マンガ・アニメの人材育成を通じて、グローバルな平和に貢献したい、と申し上げて、シンポを締めくくりました。

また来年。