音楽タスクフォースとデータベース

音楽産業の国際展開に関するタスクフォース。知財本部のもとで開催されました。音楽に焦点を当てて政策を検討した初めての取組です。コンテンツの海外展開を進めることが重要課題とされる中で、音楽業界をモデルケースとして集中討議したものです。

議長は日本レコード協会の副会長でもあるキングレコードの重村社長。委員として、日本音楽制作者連盟 大石理事長、音楽産業・文化振興財団 後藤理事長、日本音楽事業者協会 堀会長、日本音楽出版社協会 谷口社長、コンサートプロモーターズ協会 中西会長、テイチクエンタテインメント 石橋社長、龍村弁護士、そしてぼく。

オブザーバーに総務省、外務省、文科省、経産省、観光庁、クールジャパン機構、国際交流基金、CODA、JASRAC、JETRO、BEAJ、電通、博報堂。このかたがたが内閣官房の同じテーブルに着く。業界的には、ただごとではありません。

なぜいま音楽なのか。海外展開の潜在性が高くて、業界の取組も熟しつつあることから、音楽をモデルにするというのが政府の説明です。文字や映像よりも早期にデジタル化への対応を余儀なくされ、グローバル化も早かった。このため、産業構造も大きく変化してきている。だが市場規模はアメリカに並ぶ世界ツートップの大きさを維持し、いよいよ海外展開が業界の自主テーマとなってきた。政府を頼らずとも、自らデジタルとグローバルに取り組もうとしています。これをモデルとして海外展開の成果を上げ、他のコンテンツ分野への波及を図るということです。

でも気をつけるべきなのは、会議の席上、松竹の迫本社長が指摘したように、ビジネス支援ではなく基盤整備であるべき、という点です。おかみを頼る産業への支援は、競争力のない産業の温存と資源配分の非効率をもたらします。成長戦略と、衰退産業や伝統文化の保護とをごっちゃにしてはいけません。国が打つべき手を厳選することが大切です。

その上でとりまとめられた施策には、海外拠点の構築、権利保護の強化、人材育成など数多くの項目があります。中でもぼくが注目する政策はデータベースの構築。音楽業界横断のデータベースを作る、ということです。

「既に我が国においても、Sync Music等の海外向けデータ提供の取組は行われているものの、現地ファン層に「旬」の情報を提供するためには、コンサート開催やテレビ放映、新譜発売等の情報を付加して提供していく必要がある。」(報告書より)

この「Sync Music」は音楽業界の依頼により、ぼくの研究室が運営・管理していて、2000の音楽アーティスト情報を扱っています。これをベースとしつつ、新たなデータベース構想が動き出そうとしており、そうした次世代のインフラを政府も後押ししようというものです。

http://www.syncmusic.jp/wordpress/

動き始めます。