かわらぬふたりの安心感~花*花「SOGNI DE SOGNI」

今年最後に何を書こうか、と、思っていたところに、ニューアルバムが届いた。花*花だ。

ふたりとの出会いは、とても自然で、とてもドラマチックだった。そんな思い出も振り返りながら、ふたりをあらためて紹介しようと思う。

大阪で、今の番組を担当する前に、朝の番組で10年DJをした。“HAPPY FUN RADIO”という、その番組は、同じ番組が10年出来た、というのも初めてだったし、今の自分のDJスタイルを確立できた、という意味で、とても大切な仕事~糧となった。

10年、いろんなことがあった。楽天家だし、もう終わって5年以上経ってる、ってこともあるし、楽しかったことしか思い出さないけど、たくさんの思い出の中で、ふたりとの出会いはとてもとても大事な思い出だ。

ある日、番組にリクエストが来た。「花*花の、“あ~よかった”をお願いします」、と。「はなはな?おもしろい名前ですね~。でも、ちょっと知らないし、局にはないと思います」的なことを話したと思う。すると、他のリスナーさんから「花*花、知らないんですか?すごくいいし、関西では有名です!」というメッセージがいくつか届き、同時にスタッフがCDライブラリからアルバムを1枚持ってきた。自分はOAで謝罪し、そのアルバムから“あ~よかった”(インディーズ盤)をOAした。すると、まきこだったか、いづみだったか、とにかくメンバー本人からOA中にメッセージが届いた。関西在住で頑張っている、OA嬉しかった、という内容だった。自分たちはOA後、すぐに連絡を取り、失礼なことを言った旨を謝り、もし来れるなら、明日スタジオに来て、ゲストで出ないか、と話した。次の日、二人は来てくれた。関西の、普通の女の子。前日のくだりをネタに盛り上がった。今思えば、初めて会ったとは思えないくらい、すぐ打ち解けた。「今回のおわびの意味も含めて、これから毎日OAします」って話で、その日のゲスト出演はしめた。約束通り、その日から毎日“あ~よかった”をOAした。そんな流れはあったものの、もちろん、そもそもの彼女たちの楽曲の良さが瞬く間に伝わり、局のオフィシャルチャートをすごいスピードで駆け上がっていった。面白かったのは、“あ~よかった”が局のHOT100チャートで2位まで上昇した時。担当DJは上位にチャートインしているアーティストの近況を伝えるわけだが、「まもなく大阪城ホールでライヴ~」だとか「全国ツアーがソールドアウト~」などなど、人気アーティストらしい近況を伝える中、花*花の場合、「どこどこのショッピングモールでフリーライヴ」的な、ホントに地元に根ざしたアーティストらしい活動が紹介されてて、すでに二人と仲良くさせてもらってた自分は、それがなんか面白くて、誇らしくて、嬉しかった。

花*花

花*花は、こじまいづみおのまきこの女性デュオ。ふたりとも兵庫県高砂市出身。どちらも詞曲を書き、どちらもメインボーカルをとる。身近な情景と、寄り添うような歌詞、あたたかいメロディ~サウンドは、老若男女問わず、やさしい気持ちになれる、と思う。イガイガした心を丸くしてくれる。

局のチャートの急上昇に驚いていたのも束の間、2000年にメジャーデビュー。そして、その年のNHK紅白歌合戦にも出場。花*花は全国に知られる存在となった。2003年の活動休止の理由は聞いてないし、今、またふたりで活動しているわけで、今更聞くこともないのだが、印象に残ってるのは、活動休止直前、自分と番組のディレクターが沖縄のライヴに招待してもらったことだ。地元のラジオ局主催のイベントライヴだった。沖縄に行ける、ってだけでテンションが上がったわけだが、ライヴ会場はなんと、ショッピングモールのステージだった。並べられたパイプ椅子に座った自分たちは、ふたりと出会った頃を思い出し、短い時間だったが、すごく楽しんだ。その日、沖縄の夜は、ふたりと、自分たちと、気心知れた仲間たちと、思いっきり飲んで、食べて、はしゃいだ。

ニューアルバム

12月23日、ニューアルバム「SOGNI DE SOGNI」(ソーニ デ ソーニ)がリリースされた。

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タイトルは、イタリア語で、「夢の中の夢」という意味だそうだ。花*花の活動を再開して、2010年にリリースしたミニアルバム「ハライソ」以来、2枚目。

ふたりの表現はホントにブレない、と、あらためて思った。もちろん、年齢を重ねたり、経験値が上がって、客観的に、楽曲のクオリティの部分は素晴らしいわけで、でも大切なのは、当たり前だが、何をしたいか、歌いたいか、作りたいか、ということだ。心の奥のところを、キュッ、っとする。ふたりのハーモニーの、かわらぬ安心感がそこにある。

年末のバタバタで、イガイガしていた心をまた丸くしてくれた。素敵なプレゼントをありがとう。

花*花 オフィシャルHP

http://www.blanton-music.com/hanahana/index.html

(敬称略)