ロジカルシンキング(論理的思考)を「鍛える」ための4つのポイント!?

(写真:アフロ)

 「論理的思考(ロジカルシンキング)」というものがあります。

   

 一般の書店にでかければ、書棚に、さまざまな関連書籍が並んでいます。中にはベストセラーになっているものもあり、参考になるところも多いものです。

   

 僕は、一応「大学の教員」などを行っておりますので、論理思考(ロジカルシンキング)にはひとかたならぬ関心をもっています。

 なぜなら、学生や大学院生に「論理」や「ロジック」をいかに「組み立てるか」を教えることは、僕の仕事だからです。

 どのような仮説をもち、どのようにデータを収集し、どのように検証していくのか。「仮説ーデーター結論」の間に、いかなる論理を組み立てるか。これを学生とともにつくりあげていくことが、僕の仕事です。論理的思考は、イコール、研究をすること、論文を書くこと、プレゼンをつくること、に直結するからです。

   

 論理的思考を「教えること」に関しては、僕には「持論」らしきものがあります。

 個人の持論なので、どうか、青筋たてないで、聞いてください。

  

 持論をまとめますと、下記の4点になります。

  

1.論理的思考は、「必要性」にかられなければ教えられない

2.論理的思考は、「素材なし」では教えられない

3.論理的思考は、「論理的思考させるなか」でしか教えられない

4.論理的思考は、「フィードバックなし」では教えられない

  

 裏をかえせば、

  

1.論理的思考は、「前もって」準備しておこうと思っても、なかなか身につかない

2.論理的思考は、「座学」だけでは、なかなか身につかない

3.論理的思考は、「机上の空論」では、なかなか身につかない

4.論理的思考は、「ひとり」でうんうん考えていても、なかなか身につかない

  

 ということになります。

   

 要するに、論理的思考を教えるためには、

1)プレゼン発表や研究発表を「しなければならない」というコンテキストや「必要性」がまず大事

2)その上で、実際に自分たちが文章やプレゼンを脳がちぎれるほど論理的思考をして、実際に素材をつくってみること

3)それに対して教員がフィードバックをかけていくこと。

そのような「プロセスの中」でしか、なかなか身につかない、と思う、ということです。

  

 言葉をかえるならば、

  

 論理的思考を鍛えるってのは、「手間暇かかる」ということです

  

 これを裏返せば、

  

 「鍛錬なし」では、人は、それほど論理的に物事を考えられない

  

 ということになります。

  

 大変申し上げにくいことで、本当に恐縮なのですが、「論理思考のトレーニングを受けていない社会人」は「トレーニングをしている生徒・学生」に負けることがあります。本当です。人材開発という専門のため、学生も、社会人教育も行いますが、経験上、論理思考ができるかどうかは、社会にでているかどうか、とは「別の問題」です。

 またこれも言いにくいことなのですが、ロジカルシンキングは「学歴」には、あまり関係がありません。高学歴でも、「非論理的なオッサン」は腐るほどいます。

  

 要するに「必要性があったかどうか」「考えてきたか、どうか」「フィードバックを受けてきたか、こなかったか」「他者に思考が開かれてきたか、どうか」だけの話です。

 なるべく早い段階から、ロジカルに考える習慣や癖を持ちたいものです。

   

  ▼

  

 今日のブログは「論理的思考」の鍛え方に関する、僕の「持論」を書きました。

  

 何をあたりまえかと思うかもしれませんが、どうも世の中には、ロジカルシンキングを「物」のようにとらえる見方が大勢のようです。

  

 つまり、論理思考ができるようになるためには「前もって」何らかの「座学」を行い、そこで「ディシジョンツリー」などの「ツール」や「概念」などを「記憶」させる。そうした「ツール」や「概念」が頭の中にありさえすれば、論理思考ができるようになる、と考える。

 実際、そういうツールや概念装置は、世の中にあふれており、たくさん売られています。コンサルタントに学ぶ論理思考・・・みたいな商品が、世の中にはあふれています。

  

 もちろん、そうしたツールや概念の中には、役に立つもの、知っておいて損はないものはたくさんあるでしょう。しかし、経験上、それだけで人は、論理的思考ができるようにはなりません。

  

 むしろ、必要なのは、「論理思考をしなければならない必要性」「論理思考をするための素材」「論理的思考を自ら実際にやってみること」「論理思考に対して他者からフィードバックを受けること」である、と僕は思います。

 結局、考えることは「考えるなか」でしか身につきません

 考えるための舞台を持ちましょう!

 そして人生はつづく