反面教師にしたい「瞬間湯沸かし器上司」と「置物上司」!?

(写真:アフロ)

 以前、新入社員や経験の浅い方向けの研修・ワークショップで、下記のようなエクササイズを実施したことがございます。

 1分でできるので、皆様も、お暇でしたら、一寸考えてみていただけますでしょうか? 

 もし新入社員の方など同期などで集まる機会があったら、こんなネタで話してみると面白いかもしれません。

 真に受けないで笑いとばす。

 抱えているストレスもおさまり、すこし気が楽になるかもしれません。 

〇エクササイズ

 あなたが、これまで「最も影響を受けた上司」を1名思い浮かべて下さい。

 受けた影響はポジティブな影響でも、ネガティブな影響でもかまいません。

 その上司の方を「名詞1語」で「喩える」のだとすると、

 どのような言葉があてはまりますか?

 下記の文章に「       」にワンワードをいれて作文をしてみましょう。

 続く文章には、その理由「        (だからだ・からだ)」もいれてみましょう!

 

 【回答】

  わたしが、もっとも影響を受けた上司は「        」のような人だ

  なぜなら「                」だからだ(からだ)

 さて、皆さんなら、どのように回答をなさいますか?

 皆さんが会社で出会った上司は、どんな人ですか?

  ▼

 実は、このエクササイズは、僕がかつておこなった調査の質問項目の1つです。

 調査の詳細を解説し出すとややこしくなるので、ここでは差し控えるとして、先ほどの質問に対する答えを集めて・読み込んでみると、なかなか興味深い回答に、膝をうってしまいます。

 まず「最も影響を受けた上司」から受けた影響を「ポジティブな影響」と「ネガティブな影響」の2つにわけます。

 前者は「ロールモデル」にしたいような上司

 後者は「反面教師」にしたい上司ですね

 ここで、500人近くの回答者の皆さんの回答を分析すると、最も影響を与えた上司に「ポジティブな上司」を思い浮かべる人は、40.7%です。のこりの59.7%、すなわち6割の方は、「自分に最も影響を与えた上司」にいわば「反面教師」をあげられます。

 興味深いですね。

 できることなら「ポジティブな上司」に出会いたいけれど・・・でも、多くは「反面教師」から学んでいるのですね。

 嗚呼。

 今、あなたの周囲にいる「上司」が「反面教師」でも、みんなそんなもんだよ、大丈夫(笑)

  ▼

 先ほどの喩えの結果は「ポジティブな上司の方」から一部ご紹介すると、こんな感じです。

 わたしがもっとも影響を受けた上司は「少年マンガ」のような人だった

 「楽しさと厳しさの両面を教えてくれた」から

「楽しさ」と「厳しさ」を教えてくれる人っていいですね。「厳しいだけ」ってのもいやだし、「愉しいだけ」ってのもね・・・。

 わたしがもっとも影響を受けた上司は「整流器」のような人だった

  多様なメンバーをまとめて同じ方向を向かせたから

 わたしがもっとも影響を受けた上司は「ヤジロベエ」のような人だった

  仕事の歪みを感知してバランスを保つことが出来たから

 面白いですね。

 皆さん、詩人?ですね。

 たとえがうまい。

  ▼

 次は「ネガティブな上司」の方はどうなっているでしょうか?

 わたしがもっとも影響を受けた上司は「瞬間湯沸かし器」のような人だった

  ちょっとしたことですぐに感情的になって部下に当たり散らしていたから

 いますね「瞬間湯沸かし器系」

 嫌ですね。でも、僕は、わりとそういうの、慣れちゃいました。

 僕は「あっ、またはじまったわ、くくく」と心の中で笑ってる。

 こういう人って、「怒鳴れば」、人は動くと思っていますよね。

 単純だね。

 あのね、

 大人は「腹落ち」しないことは

 やらないか

 やったことにするか

 上司が忘れるのを待つんです

 

 覚えといてね。

 わたしがもっとも影響を受けた上司は「学者」のような人だった

  夢ばかり見ていたから

(号泣)でも、夢ばっかり見てるわけじゃないんですよ・・・学者は。

 わたしがもっとも影響を受けた上司は「置物」のような人だった

  なんにも言わないから

 置物上司っていやですね。

 なんか、言いなよ(笑)、あんた上司なんだから。

 

 いずれにしても、反面教師系は、なかなか読んでいて泣けてきますね。

 たしかに、いるいる、という感じ

  ▼

 今日は「もっとも影響を受けた上司」について簡単なエクササイズをご紹介しました。

 ぜひ、差し支えのない範囲で、周囲で遊んでみてください。

 そうすれば、抱えているストレスも、少しマシになるかもしれませんよ。

 真に受けないで、笑い飛ばす

 何にも物事は解決していないけれど、

 社会で生きていれば、ときには、そういう智慧も必要かもしれません。

 ところで、

 この文章をお読みの「上司」の皆さんに、最後に一言!

 あなたは、今の自分の部下から、どのような言葉で「喩えられる」と思いますか?

 そして、

 あなた自身は、自らは、どのような言葉で「喩えられたい」と願っていますか?

 

 そして人生は続く

(本記事は、中原の個人ブログ「NAKAHARA-LAB.NET」に掲載されていた記事を、加筆・修正したものです)