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第26回全国高等学校女子硬式野球選手権大会大会2日目ダイジェスト①

中川路里香フリーランスライター

大会2日目は、強豪校同士の対戦や逆転ゲームがありました。

勢いに乗った山陽がコールド勝ち

大阪体育大学浪商高等学校 2-9× 山陽高等学校

(6回コールド)

浪商100 100 2

山陽000 216× 9×

【バッテリー】

浪商 小野寺 涼美・川本 愛・津田 陽渚ー河部 弥邦

山陽 元廣 千晶ー花本美衣奈

2点リードされ迎えた4回、山陽高校が連打からの代打・松野下茉桜さんの三塁線への送りバントがヒットとなり満塁とチャンスを広げ同点に追いつくと、5回に1点を勝ち越しに成功。直後の6回表にピンチをしのぎ0点に抑えると、その裏に山陽は、一番・矢野蒼奈さんの満塁ランニングホームランも飛び出し一挙6得点しサヨナラコールド勝ちをおさめました。次戦は、初出場の相川学園静清高校と対戦します。

山陽は4回に松野下さんが送りバントを決め勢いにのった
山陽は4回に松野下さんが送りバントを決め勢いにのった

山陽高校・山口遥監督の談話

「結果だけを見れば本当に出来過ぎ。3失点まで、大事な局面で大事なバッターに回す、ということを徹底してきましたが、それができたと思います。全員が落ち着いてプレーしてくれ逆転に繋がりました。4回の、松野下がボールにくらいつきながらバントを成功させてくれた、あそこで流れがうちへ来たと思いました」

山陽高校・真鍋凜主将の談話

「私たち1年生だけで初出場した去年は初戦で負けてしまったので、勝てて嬉しいです。3失点以内で抑えて終盤に逆転して勝つというのが山陽の野球。それができたことが良かったです。悔しさをバネに1年かけてしっかり練習して積み上げてきたものが出せたという感じです。次の試合も山陽の野球をします」

山陽高校・山口遥監督(右)と真鍋凜主将
山陽高校・山口遥監督(右)と真鍋凜主将

大阪体育大学浪商高校・山内美鈴監督の談話

「目標にしていた『先制点をとりリードを守ること』ができました。とにかく先制したのは大きかった。その後試合が動かない中で追加点をとれたのはよくやってくれました。ただ、取れるところで点を取れないうちに相手に流れがいっていしまった。ベンチの雰囲気づくり、ワンプレーへの取り組み、確認、指摘など、もう一度徹底したい。そして1点を取れる打線、ミスのない堅い守りをつくっていきます」

先発した大阪体育大学浪商高校・小野寺涼美主将

目を真っ赤に潤ませながら、「実戦経験を積ませてもらってきたのに、高校最後の試合で力を発揮できませんでした。気持ちを強く持って投げていたのですが…。後輩たちは、私たち以上に野球への強い思いを持っています、自分たちなりの野球の楽しさを見つけて強くなっていって欲しい」

京都両洋は満点野球で、埼玉栄相手に快勝

埼玉栄高等学校 0-5京都両洋高等学校

埼玉栄 000 000 0 0

京都両洋 203 000 × 5

【バッテリー】

埼玉栄高等学校 中谷 麗ー神尊 舞子 

京都両洋高等学校 漢人 茉彩ー家納 もなみ

京都両洋は初回に2点を先制すると3回にも3得点、投げては先発の漢人茉彩さんが、5回にスクイズを外す冷静なピッチングで相手打線を3安打におさえる好投、終始主導権を握りました。最終回はマウンドへ上がった2人目の渡邊未来さんは満塁のピンチを作りますが、最後の打者を三振にとる粘りをみせて完封勝ち。

試合を作った京都両洋先発・漢人茉彩さん
試合を作った京都両洋先発・漢人茉彩さん

京都両洋高校・上田監督の談話

「自分たちでリズムを作り、試合を運完璧な試合でした。今日は、調子を上げてきていた漢人を先発させましたが冷静に自分のピッチングをしてくれた。失点は覚悟していたが、0点に抑えてくれました。加えて2安打と、今日は彼女がキーマンですね。次戦の相手も強豪ですが、両洋の野球をすれば勝てると思います。一戦一戦大事に戦います」

京都両洋洋・漢人茉彩さんの談話

「安定したピッチングをしようと心がけました。一年前のセンバツで負けている相手なのでリベンジも誓いながら、強い気持ちで挑みました。でも楽しもうとも思いながらマウンドに上がりました、完璧です(とニッコリ)。特にカーブが有効に使えました。スクイズを外したところはキャッチャーと阿吽の呼吸です。次戦は、ボールが高めにいかないよう低めを意識して投げたいです」

笑顔でインタビューに答えてくれた、京都両洋・漢人さん
笑顔でインタビューに答えてくれた、京都両洋・漢人さん

埼玉栄・池田健太郎監督の談話

「あの子たちはノリがよく、劣勢でも落ち込まずに最後まで諦めずに前向きに戦ってくれました。少ない3年生たちが下級生引っ張っていってくれたチームでした。わたしは4月に監督に就任したばかり。この大会であの子たちの新たな魅力を見つけられたので、それを生かした新チームをつくっていきたい」

埼玉栄高校・千々岩那菜主将の話

「とにかく両洋は強かったです。悔しいです。打つしバントも決めるし隙がありませんでした。そんな中でも、最終回の攻撃で満塁と粘ることができたことは良かったと思います。」

埼玉栄・池田健太郎監督(左)と千々岩那菜主将
埼玉栄・池田健太郎監督(左)と千々岩那菜主将

フリーランスライター

関西を拠点に活動しています。主に、関西に縁のあるアスリートや関西で起きたスポーツシーンをお伝えしていきます。

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