第8回 女子野球ジャパンカップ開催中

女子野球だって日本シリーズ

プロ野球では、日本シリーズ第一戦が始まり、初戦からいきなり延長12回2-2と引き分けと、互いに一歩もひかない熱い闘いが繰り広げられていますが、女子野球でも、現在、日本一を決めるシリーズが行われています。『第8回女子野球ジャパンカップ』です。

 頂上決戦と謳われている本大会は、女子プロ野球から3球団、アマチュア界から高校野球部4校、大学生野球部2校、クラブチーム2チームの計11チームが参加し、3日間にわたるトーナメントを行います。アマチュアチームの参加条件は、高校生は、夏の全国高等学校女子硬式野球選手権大会のベスト4、大学は、全国大学女子硬式野球大会で優勝、準優勝校、クラブチームは、全日本女子硬式クラブ野球選手権大会での優勝、準優勝チームです。各選手権大会がジャパンカップへの出場権もかかっている、すなわち、女子野球全チームが参加していているということですから、本大会での覇者が、今年の日本一ということなのです。

<出場チーム名>

・女子プロ 京都フローラ(年間リーグ戦覇者)、愛知ディオーネ(女子プロ女王決定戦覇者)、埼玉アストライア(ジャパンカップ出場権で、育成チームとの対戦で勝利し出場)

・クラブチーム ハナマウイ(全日本女子硬式クラブチーム優勝)

        アサヒトラスト(準優勝)

・大学野球部 尚美大学(全国大学女子硬式野球選手権大会優勝)

       日本大学国際関係学部(準優勝)

・高校野球部 京都両洋高校(全校高等学校女子硬式野球選手権大会優勝)

       横山隼人高校(準優勝)

       履正社高校(ベスト4)

       埼玉栄高校(ベスト4)

大会の見どころ

ジャパンカップ最大の魅力は、プロアマ対決でしょう。高校生がプロ選手に戦いを挑むなど、一見無謀にも思えるかもしれませんが、一種夢のような対決というものをファンはやはり見たいもの。男子球界にはプロアマが一堂に介する大会がない中でそれを実現できるのは、女子野球界の魅力といってもいいでしょう。スタンドのファンからは「ジャパンカップはお祭りですから」と嬉しそうに話してくれましたが、試合をする方は真剣、見る方は通常シーズンとは違って試合観戦そのものを楽しめる、そんな状況を例えるとやはり‘お祭り’となるのかもしれません。

 そんなジャパンカップ2日目が、10月27日にわかさスタジアム京都で行われました。

 1日目はプロ、大学、クラブチームのみ一回戦を行い、2日目にその勝者と高校生チームとの4カードが行われました。

 今年は、一回戦でプロ3チームのうち京都フローラ以外の2チームが姿を消すという波乱気味の展開となり、高校チームは、大学やクラブチームへ戦いを挑むこととなりました。

画像

<試合結果>

京都両洋高 0―4 日大国際

履正社高 1-14 京都フローラ

埼玉栄高 0-6 尚美大

横浜隼人高 2-4 ハナマウイ

'''高校生チームが健闘

'''

 京都両洋高校は、春のセンバツ大会でベスト4まで勝ち上がり、夏の選手権大会では初優勝を遂げた勢いのあるチーム。エース、坂原愛海投手は、マドンナジャパンにも選ばれ、今年の世界大会へも出場しています。その坂原投手が序盤は、120キロはありそうな速球とキレのある変化球で日大打線を押さえますが、終盤につかまり、終わってみれば4失点となりました。

マドンナジャパンにも選ばれた京都両洋高校・坂原愛海投手。終盤つかまりましたが、最後まで全身を上手く使って投げ込みました。。
マドンナジャパンにも選ばれた京都両洋高校・坂原愛海投手。終盤つかまりましたが、最後まで全身を上手く使って投げ込みました。。

 京都両洋・上田玲監督は試合後、「坂原さんは夏場もしっかり練習をしていたので、投球術はさらに上達していたと思うが、相手は経験豊富な大学生。終盤つかまりました」と話しました。

 続く履正社高校は、京都フローラ相手に、初回を無失点に押さえた裏に先制点を奪いますが、それでプロ集団に火をつけた格好となり、14対1と大敗を喫しました。

 履正社・橘田恵監督は、「初回の展開で、‘これはいけるんじゃないか’と選手たちが勘違いしてしまった。その辺りが高校生らしいというか。中盤で差がついたあたりから、来年のことも考えて2年生投手を起用したため、14失点となりました。もちろん、大敗は覚悟のうえです」と話す通り、高校チームは善戦及ばず全チーム敗戦となりました。

 当然といえば、当然の結果といえそうですが、それでも、こういった対戦は意味があります。

 橘田監督は言います。「高校生たちがプロと試合ができるのはありがたいことです。プロは、勝って当たり前のプレッシャーの中で戦わなきゃいけないし、そんなプロのプレーを見て、自分たちは何が違うのか、何が足らないのか、どうすれば近づけるのかを選手たち自身が感じられるいい機会です」。何より「選手のモチベーションが違います。保護者さんからも、あと一つ勝てば出場できますねと声を掛けられますから、周囲も出場を期待しいているのがわかります」と、ジャパンカップそのものの存在に価値があるといえそうです。

 そんな思いが背景にあるジャパンカップ、10月28日に最終日を迎え、いよいよ2018シーズン日本一が決まります。

写真:著者撮影