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不屈の仲邑菫二段初タイトルを逃した悔しさからすぐ復活

内藤由起子囲碁観戦記者・囲碁ライター
女流最強戦決勝直後の仲邑菫二段(左)。2022年7月、滋賀県東近江市=筆者撮影

史上最年少優勝を賭けた「女流最強戦」決勝で敗れた仲邑菫二段。終局直後は涙を見せていた。勝ちが見えてから失速しての負けは、心にキズを負ってもおかしくなかった。

先輩棋士たちは「この後が大事」と語った。仲邑二段はその後、どうだったのだろうか。

注目された女流最強戦決勝戦。仲邑菫二段は牛栄子(にゅう・えいこ)四段に大逆転負けを喫し、初タイトル獲得はならなかった。

終局し、仲邑二段の負けが確認されても両対局者は固まったままだった。

よくある終局の場面は、敗者が「ここで失敗した」などと口を開き、しばし検討が始まる。

しかし、仲邑二段の口は開かない。勝者の牛四段も気を遣って話し出さない。

代表の記者が質問するまで、沈黙は5分以上続いた。

なぜ異様な終局になったのか。

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囲碁観戦記者・囲碁ライター

囲碁観戦記者・囲碁ライター。神奈川県平塚市出身。1966年生。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。お茶の水女子大学囲碁部OG。会社員を経て現職。朝日新聞紙上で「囲碁名人戦」観戦記を担当。「週刊碁」「囲碁研究」等に随時、観戦記、取材記事、エッセイ等執筆。囲碁将棋チャンネル「本因坊家特集」「竜星戦ダイジェスト」等にレギュラー出演。著書に『井山裕太の碁 AI時代の新しい定石』(池田書店)『囲碁ライバル物語』(マイナビ出版)、『井山裕太の碁 強くなる考え方』(池田書店)、『それも一局 弟子たちが語る「木谷道場」のおしえ』(水曜社)等。囲碁ライター協会役員、東日本大学OBOG囲碁会役員。

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