「棋士として恥ずかしい」この言葉が発せられたとき 高尾紳路九段編
「棋士として恥ずかしい」という言葉、私は2人の棋士からききました。
それぞれ囲碁史に残るような対局のとき発せられています。
まずは高尾紳路九段が初めて名人位についたシリーズの一局。なにが「棋士として恥ずかし」かったのでしょうか。
2005年、28歳で高尾紳路九段はやっと七大タイトル戦線に出てきました。
ほかの「平成四天王」、山下敬吾九段、張栩九段、羽根直樹九段はすでに20代前半でタイトルを獲得。高尾九段は新人王など若手タイトルを数々獲るなど実力を認められ、彼らと同列の評価を得ていましたが、七大タイトルには手が届いていませんでした。
培っていた力が爆発するように、高尾九段は初めて入った本因坊リーグを勝ち抜き挑戦者となり、張栩本因坊(当時)からタイトルを奪取します。さらに初参加の名人戦リーグで勝って挑戦者となり、張栩名人(当時)との七番勝負に臨みました。高尾九段、29歳のときでした。
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