【第4章: Fリーグ編】フットサル選手の誕生月はサッカー選手と違って意外にも・・・!?

6月11日、国立代々木競技場第一体育館にて、10年目のFリーグが開幕!!(写真:伊藤真吾/アフロスポーツ)

10年目のFリーグが開幕!!

本題に入る前に少しだけ触れておきたいことがある。国内でサッカーといえば「Jリーグ」。では、フットサルといえば?と尋ねた際、どのくらいの人が「Fリーグ」と即答できるだろうか。ちなみにFリーグはもちろんFutsalの頭文字Fをとってのネーミングだが、そのFには「5 goals of F」に表された、以下の5つのFで始まるキーワードも含まれている。

Fairplay:フェアで公正なリーグに

Fight:日本最高峰の戦いを見せるリーグに

Fun:フットサルの楽しさを創造するリーグに

Friend:仲間と喜びを分かち合うリーグに

Future:スポーツがともにある豊かな未来を作るリーグに

そして、先日(6/11)、"SuperSports XEBIO Fリーグ2016/2017"と冠をつけてめでたく10回目のシーズン開幕を迎えている。では、今回はこのFリーグ所属の日本人選手(n=186)の誕生月について、これまでにまとめたJリーグ所属の日本人選手の誕生月と比較してみた。

Jリーガーとは異なるFリーガーの誕生月

そもそもフットサルはサッカーと同じく、足でボールを扱いゴールにシュートする競技ではあるが、プレーする人数やコートの広さ、ボールとゴールの大きさなど、多くの面でサッカーとの違いがある。ただし、多くのサッカー選手はフットサルを経験したことがあるだろうし、ほとんどのフットサル選手は小さい頃からサッカーも経験していることが多いだろう。つまり同じサッカーファミリーの一員である。よって、誕生月についても近しい様子が予想されるが、一体どうなっているのだろう!?

まず今回参照したFリーグのデータは、Fリーグ公式サイトより収集し、Jリーグのデータは【序章: Jリーグ編】を再編した。下の図は、FリーグとJ1からJ3までに所属する日本人選手の誕生月に関するデータをまとめたものである。

図1:  FリーガーとJリーガーの誕生月比較(1)
図1: FリーガーとJリーガーの誕生月比較(1)

このグラフを見ると、Fリーガー(紫)とJリーガー(緑)の誕生月の違いに気がつくだろう。さらにわかりやすく、1年を3か月ずつの4期に分けてみると、その差は一目瞭然となる(図2参照)。

図2: FリーガーとJリーガーの誕生月比較 (2)
図2: FリーガーとJリーガーの誕生月比較 (2)

Fリーガー(紫)はどの期も25%前後でフラットになっており、誕生月の影響を感じ取ることはできない。つまり相対的年齢効果の影響はなさそうだ。一方で、Jリーガーはどのカテゴリも年度始めの1期から4期まで概ね降り階段状に割合が低下している。つまり、(以前の記事でも述べた通り)相対的年齢効果の影響を大いに受けている。

フットサル日本代表選手ではどうか??

次にフットサルとサッカーの日本代表招集メンバーの誕生月に注目した。フットサル日本代表は4大会連続のワールドカップ出場は逃したがアジアではトップクラスで、2012年のワールドカップではベスト16の成績を残している。そして、メンバーのほとんどがFリーグに所属している。日本サッカー協会HPより、フットサル及びサッカーの2016年招集選手の情報を参照した。フットサルはコチラ(n=24)、サッカーはコチラ(n=40)

図3: フットサル&サッカー日本代表招集選手の誕生月比較
図3: フットサル&サッカー日本代表招集選手の誕生月比較

上のグラフを見てまず気になるのが、サッカー日本代表の4・5・6月生まれの割合が高いことだろう。先に述べたJリーグの同様なデータでも4・5・6月生まれの割合は約35%だったが、2016年招集選手で見ると50%に迫る高い割合を示していた。ちなみに、【序章: Jリーグ編】でも触れた歴代サッカーW杯日本代表選手(のべn=110)では32%であった。一方で、フットサル日本代表はサッカーとは異なり、サンプルが少ないこともあるが、4・5・6月生まれに偏るようなことにはならなそうである。

そもそも、フットサルを競技志向で本格的に始めるのは、大学入学時や大学サッカー引退後が多く、そのほとんどがサッカーからフットサルに転向するケースだ。またフットサルでも全日本少年フットサル大会として小学生の日本一を決める大会も開催されているが、出場チームのほとんどがサッカーを主競技とし、トレーニングや試合経験を積むために出場していると聞く。そのため、サッカーのような育成としての縦方向への低年齢からの紐付けはフットサルとしては成立していないだろう。むしろその中途システムがFリーグに目を向けた際、選手の相対的年齢効果とは無縁のフラットな誕生月割合を生み出しているのだろう。だからサッカーはどうしろという問題ではない。スポーツの背景と誕生月の組み合わせに着目するだけで、スポーツを考えるきっかけになることに改めて気付くことになった。ただそれだけで終わらず、できれば意味のある育成のシステム提案に繋がれば良いのだが。。。 (つづく)