Yahoo!ニュース

【WBC】韓国、日本戦にあわやコールド負けの大敗で2連敗 2次R進出にはわずかな可能性のみ

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
韓国ベンチ(写真:ロイター/アフロ)

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンド・プールB、初戦のオーストラリアに敗れた韓国は日本と対戦。3回表に3点を挙げて先制するも、その裏すぐに逆転された。中盤以降は投手陣が乱調。打線も沈黙し4-13で大敗した。

韓 0 0 3 0 0 1 0 0 0  4

日 0 0 4 0 2 5 2 0 X  13

韓国はキム・グァンヒョンが先発。立ち上がりから飛ばし、2回を終わって空振り4つを含む5三振を奪う好投を見せた。

(関連記事:【WBC】14年前、栗山監督から単独取材を受けた金廣鉉が日韓戦に先発 「あの日のこと覚えています」

韓国打線は3回表、7番のカン・ベクホが日本の先発ダルビッシュ有から左中間への二塁打で出塁。前日、ガッツポーズ時にベースから足が離れてタッチアウトされた時よりも、派手なアクションでアピールした。

無死二塁で8番ヤン・ウィジがレフトへ2試合連続となる2ランホームラン。2死後にはエラーで出塁の走者を二塁に置いて、3番イ・ジョンフがライトにタイムリーヒットを放ち韓国が3-0と先制した。

しかしその裏、韓国の先発キム・グァンヒョンは連続四球の後、打順が一番に戻るとラーズ・ヌートバー、近藤健介に連続タイムリーを喫し、キム・グァンヒョンは3-2と1点差に迫られたところでマウンドを降りた。

2番手のウォン・テインは大谷翔平を申告敬遠、村上宗隆をショートフライに打ち取るも、5番吉田正尚にセンターへの2点タイムリーを喫して3-4と逆転された。

韓国は5回裏の守り、この回先頭の近藤健介に右中間へソロアーチを喫してウォン・テインは降板。以後、韓国は8投手を投入するも、5回に1点を追加され、6回に5点、7回にも2点を許し大量リードを奪われた。

攻撃陣は中盤以降、6回パク・コンウのライトへのソロアーチの1点のみ。7、8、9回と三者凡退に抑えられた。今大会は7回以降、10点差がつくとコールドゲームとなるが7回2死から登板の10番手パク・セウンが追加点を与えず、9点差で試合を終えた。

試合後、イ・ガンチョル監督は敗因に「3回裏に失点を許した」ことを挙げた。

これで韓国は2連敗となり、2次ラウンド進出がさらに厳しい状況となった。生き残りの可能性としては日本が4戦全勝で1位通過したと仮定し、韓国は残る2試合(対チェコ共和国、中国)に勝利、他チームと2勝2敗の同率2位で並んだ状態で対戦成績、失点数などで上回った場合などに限られる。

韓国は11日の休養日を挟んで12日にチェコ共和国と12時から対戦する。

◇韓国先発オーダー

二 トミー・エドマン

遊 キム ハソン

中 イ ジョンフ

一 パク ピョンホ

左 キム ヒョンス

右 パク コンウ

指 カン ベクホ

捕 ヤン ウィジ

三 チェ ジョン

◇韓国バッテリー

投 キム グァンヒョン、ウォン テイン、クァク ピン、チョン チョルウォン、キム ユンシク、キム ウォンジュン、チョン ウヨン、ク チャンモ、イ ウィリ、パク セウン

捕 ヤン ウィジ

⇒ 2023ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)韓国代表選手一覧(ストライク・ゾーン)

◇日本先発オーダー

中 ラーズ・ヌートバー

右 近藤 健介

指 大谷 翔平

三 村上 宗隆

左 吉田 正尚

一 岡本 和真

二 牧 秀悟

遊 源田 壮亮

捕 中村 悠平

◇日本バッテリー

投 ダルビッシュ 有、今永 昇太、宇田川 優希、松井 裕樹、髙橋 宏斗

捕 中村 悠平、大城 卓三

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

室井昌也の最近の記事