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35歳の遊撃手、2戦連続V打となる「技あり」のサヨナラ打 トゥサン3連勝<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
技ありのサヨナラ安打を放ったキム・ジェホ(写真:トゥサンベアーズ)

6日の韓国KBOリーグは2試合が14時開始、3試合が17時開始で行われました。韓国で6月6日は戦没者追悼日である「顕忠日」。複数のチームがミリタリーユニフォームを着用しました。

チャムシル球場のトゥサンベアーズ-KIAタイガースはホームのトゥサンが、迷彩柄がデザインされたユニフォームでプレー。

トゥサンは1-3で2点を追う7回裏、無死二、三塁で7番リュ・ジヒョク選手がレフトへの犠牲フライで1点差に。さらにヒットで1死一、三塁となったところで、9番クォン・ミンソク選手の代打キム・ジェホ選手がライトへ犠牲フライ。トゥサンは3-3の同点に成功しました。

トゥサンは9回裏、二塁打と送りバントでの捕手のフィルダースチョイスで、無死一、三塁のチャンスを作ると、打席には前の打席で同点犠飛を放っているキム・ジェホ選手。

キム・ジェホ選手はカウント1-1からのスライダーにバットを軽く合わせて、前進守備のショートとセンターの間に落ちる技ありのヒット。この当たりで三塁走者が生還し、トゥサンが4-3サヨナラ勝ちで3連勝を飾りました。

キム・ジェホ選手は前日5日のKIA戦でも7回に勝ち越しタイムリーを放ち、その一打が決勝打に。そして6日にはサヨナラ打と2試合続けて試合を決めました。

年間144試合を戦う中で、主力選手を休ませながら起用するのが定着している韓国。35歳のレギュラー遊撃手のキム・ジェホ選手は、今季ここまで打率3割5分6厘(リーグ10位)の好成績を残していますが、この日はコンディション維持のため途中からの出場でした。

代わって先発ショートで出場したのは、プロ3年目21歳のクォン・ミンソク選手。プロ2試合目の出場、初のスタメンでした。トゥサンは若手選手に機会を与えて着実に成長させる、育成に長けたチームとして知られています。

◆「ハンファは球団ワーストタイの13連敗」

ハンファイーグルスはNCダイノス戦に敗れて、球団ワーストタイの13連敗。ハンファはこの日、試合前に1軍コーチ5人が登録抹消されましたが、登録されたコーチはなく、投打のコーチ不在で試合を行いました。試合後に2軍を担当するコーチの1軍への異動が発表になっています。

<きょうのアン・グォンス(安田権守)>

トゥサンベアーズの2軍は試合がなく、次の試合は9日にKIAタイガース戦が予定されています。

⇒ エリートだった「早稲田の腕立て王子」が遠回りして韓国でつかんだプロ野球選手の座

⇒ 安田権守(トゥサン)はファームへ

以下が全5試合の結果です。

◇6月6日(土)の結果

・トゥサン 4- 3 KIA(チャムシル)

 勝:パク チグク

 敗:キム ミョンチャン

・キウム 5- 4 LG(コチョク)

 勝:イム ギュビン

 敗:イ サンギュ

・SK 6- 4 サムスン(インチョン)

 勝:パク チョンフン

 敗:チェ チェフン

・ハンファ 2- 14 NC(テジョン)

 勝:ク チャンモ

 敗:チャド・ベル

・ロッテ 1- 0 KT(プサン)

 勝:キム ウォンジュン

 敗:キム ジェユン

⇒ 2020年 韓国プロ野球公式戦日程表(ストライク・ゾーン)

⇒ リーグ順位表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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