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【プレーオフ第1戦】延長11回の死闘はキウムが9投手の完封リレーで先勝<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
9番手で登板し勝ち投手になったオ・ジュウォン(写真:キウムヒーローズ)

14日の韓国KBOリーグ・プレーオフの第1戦は公式戦2位のSKワイバーンズと準プレーオフを勝ち上がった3位のキウムヒーローズが対戦。

試合は両チーム共に得点のないまま延長戦に突入し、11回表に3点を挙げたキウムが4時間51分のゲームをものにしました。

この試合、SKはキム・グァンヒョン、キウムがジェイク・ブリガム(元楽天)の両エースの先発でスタート。どちらも好投を見せ、また両チーム共、走塁ミスなどで得点機を逸し、両者無得点で前半戦を終了します。

キウムは6回以降、毎回得点圏に走者を置くもホームが遠く、一方のSKも打線がつながらず、試合は0-0のまま延長戦に突入しました。

均衡を破ったのはキウム。11回表、1死から1番のソ・ゴンチャン選手が、SKの7番手ムン・スンウォン投手からこの日自身4本目のヒットとなるライト線への二塁打を放つと、2番のキム・ハソン選手に左中間への二塁打が飛び出して1-0としました。

さらに3番のイ・ジョンフ選手がレフトにタイムリーを放って2点目。4番パク・ピョンホ選手の死球の後、5番ジェリー・サンズ選手にもセンター前ヒットが飛び出し3-0としました。

キウムは準プレーオフ同様に小刻みな継投を見せ、10回途中から登板の9番手、オ・ジュウォン投手は11回裏、無死二塁のピンチを招くも、後続の3人を抑えてゲームセット。

キウムは9人の投手がSK打線を11回無失点に抑える完封リレーで勝利し、対戦成績を1勝0敗としました。プレーオフは5戦のうち、先に3勝した方が韓国シリーズに進出します。プレーオフにアドバンテージはありません。

◆「SKは奮起なるか」

SKは先発のキム・グァンヒョン投手が5回を投げて92球と多くの球数を投じながらも、5安打無失点。8つの三振を奪い、プレーオフ初戦をスムーズにスタートさせました。

しかし打線はクリーンアップトリオが10回までノーヒット。11回にジェイミー・ロマック選手(元DeNA)に二塁打が出ましたが、3人で13打数1安打と打線がつながらずホームが遠い第1戦となりました。

今季のSKは首位を独走するも終盤の失速で2位に。プレーオフでも初戦を落としたSKはここからの巻き返しを目指します。

◇10月14日(月)の結果

・プレーオフ第1戦

 SK 0- 3 キウム(インチョン)

 勝:オ ジュウォン

 敗:ムン スンウォン

⇒ 2019年 KBOリーグポストシーズン日程表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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