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テジョンも新球場建設へ 用地は現球場に隣接の競技場跡地。2024年末に完成予定<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
テジョン市にある現在の野球場(写真:ストライク・ゾーン)

ハンファイーグルスが本拠地を置くテジョン(大田)広域市は21日、ホ・テジョン市長が会見を開き、市内に新たに建設する野球場用地が、現球場に隣接するハンバッ総合運動場(競技場)に決まったと発表しました。

テジョン市は1964年に開場した現球場(ハンファ生命イーグルスパーク)が老朽化。加えて収容人員が13,000人と少ないことから、市長の公約として新球場建設に向けた用地の検討を行っていました。

新球場の規模は22,000席で現在の競技場を解体した後、その跡地に2021年から工事を開始。24年末の完成、翌25年からの使用を予定しています。事業規模は1,360億ウォン(約133億円)と見込まれています。

KBOリーグ全10球団が使用する9球場(チャムシル球場は2球団が共同使用)はすべて地方自治体の所有物です。それらは近年、経年劣化が進んでいることと、プロ野球が安定的に高い人気を得ていることを背景に、新球場への機運が高まって建て替えが続いています。

今年もNCダイノスの本拠地・チャンウォン(昌原)に新球場がオープン。今回発表のテジョン同様に、野球場隣の競技場跡地に建設されました。

(関連記事:来春オープンの新球場名 「チャンウォンNCパーク」に決定

また14年にオープンしたKIAタイガースの本拠地・クァンジュKIAチャンピオンズフィールドも隣接用地への建て替えでした。どちらも開放感のある「ボールパーク型」の野球場です。

・クァンジュKIAチャンピオンズフィールド(フォトムービー:ストライク・ゾーン)

テジョンを本拠地にするハンファは99年の初優勝以来、優勝から遠ざかっているもののファンからの支持は熱く、昨季は86年の球団創設以来、初めて1試合平均の観客数が1万人(10,196人)を越えました。13,000席のうち約78.4%の座席が埋まっていることになります。

ライト後方にポムン(宝文)山。新球場はレフト後方の競技場跡地に建てられる(写真:ストライク・ゾーン)
ライト後方にポムン(宝文)山。新球場はレフト後方の競技場跡地に建てられる(写真:ストライク・ゾーン)

ハンファは昨季3位で11年ぶりにポストシーズンに進出。上向くチーム状態に加え、新球場建設が本格化することで、地元の野球熱は一層高まりそうです。

(関連記事:西武元監督の田辺徳雄氏、ハンファの打撃コーチに就任

現球場は2012年から段階的に改修工事を行い2階席を増設した(写真:ストライク・ゾーン)
現球場は2012年から段階的に改修工事を行い2階席を増設した(写真:ストライク・ゾーン)
2011年までは2階席がなく収容数は1万人程度だったテジョン球場。現在の名称はハンファ生命イーグルスパーク。(写真:ストライク・ゾーン)
2011年までは2階席がなく収容数は1万人程度だったテジョン球場。現在の名称はハンファ生命イーグルスパーク。(写真:ストライク・ゾーン)
韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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