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通算700登板超の35歳左腕 自由契約を申し出てトゥサン入り<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
ハンファからトゥサンへ移籍の長身左腕のクォン・ヒョク(写真:ハンファイーグルス)

トゥサンベアーズは3日、ハンファイーグルスから自由契約になっていたクォン・ヒョク投手(35)の獲得を発表しました。年俸は2億ウォン(約1,960万円)で昨季の4億5,000万ウォン(約4,410万円)からは大幅ダウンとなります。

クォン・ヒョク投手はハンファとの年俸交渉がまとまらず、球団に自由契約を要望。ハンファはこれを受け入れて1日に自由契約が公示されていました。

クォン・ヒョク投手は2002年にサムスンライオンズでプロ生活をスタート。速球を武器に左の中継ぎ投手として活躍し、07年に初めて60試合以上に登板しました。その年は77回1/3で三振100個と高い奪三振能力を発揮。翌08年の北京オリンピックではその実力が評価され代表入りしています。

その後もサムスンのリリーフ陣の一角を担い、09年から5年連続50試合以上登板する鉄腕ぶりを見せました。

15年にはハンファにFA移籍。その年就任したキム・ソングン監督の下、78試合に登板。リリーフ投手ながら112回を投げ、9勝13敗17セーブという成績で、チームのシーズン前半戦の躍進に貢献しました。

近年は左肩痛、腰痛などで戦列を離れることが増え、昨季は16試合1勝1敗3ホールド、防御率4.91という成績でした。

昨季、公式戦を独走するも韓国シリーズでSKに敗れたトゥサンは、昨年11月30日にハンファを自由契約になったペ・ヨンス投手(37)を獲得。今回のクォン・ヒョク投手の入団はそれに続く、ベテラン投手の補強となりました。

プロ19年間で挙げた137勝は歴代5位、現役ではトップのペ・ヨンス(写真:トゥサンベアーズ)
プロ19年間で挙げた137勝は歴代5位、現役ではトップのペ・ヨンス(写真:トゥサンベアーズ)

トゥサン球団はクォン・ヒョク投手の獲得について「リリーフ陣に大きな力になると判断した」として「身長192cmの長身を生かした直球と鋭い変化球、豊富な経験とマウンド度胸の良さ」を長所に挙げました。

クォン・ヒョク投手は「トゥサンといういいチームでプレーすることになって光栄だ。先輩、後輩たちと力を合わせて今シーズン優勝を目標にベストを尽くす」と球団を通してコメントしています。

クォン・ヒョク投手は今後、トゥサンが1次キャンプを行っている沖縄県うるま市でチームに合流する予定です。

(参考記事:12球団のキャンプ日程が出揃う 韓国球団との練習試合は23試合

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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