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10代が選ぶ次期代表はだれか?【日本維新の会代表選挙】

室橋祐貴日本若者協議会代表理事
出典:日本若者協議会主催「日本維新の会代表選挙公開討論会」

8月27日に投開票が行われる日本維新の会代表選挙。

毎日新聞と社会調査研究センターが8月20、21両日に実施した全国世論調査によると、日本の維新の会の代表選について、新代表になってほしいのは誰かとの質問では、75%が「関心がない」と答えており(維新支持層でも「関心がない」が4割)、盛り上がりには欠けるが、日本若者協議会では、主権者教育の一環として、20歳以下を対象に模擬投票を行った。

※党員資格が18歳以上に加え、2年継続して党費を払っている必要があるため20歳以下を対象に行った。

その回答結果を紹介したい。

https://youthconference.jp/archives/5626/

模擬投票の概要

この模擬投票は、日本若者協議会のHPやSNS上で回答を募集したWebアンケートです。主な調査対象は、10代の児童生徒学生で、実施期間は8月17日(水)〜21日(日)です。

・調査方法 Web調査(日本若者協議会ホームページやSNS上で回答を募集)

・調査対象 10代の児童生徒学生など

・調査期間 8月17日(水)〜21日(日)

・回収数 32回答(14歳〜20歳)※対象外の回答は除外

推薦人が最も多い馬場伸幸氏はゼロ票

それによると、松井一郎代表と吉村洋文副代表が支持を表明している、馬場伸幸氏の獲得票はゼロ票で、足立康史氏と梅村みずほ氏が拮抗する形となった。

出典:日本若者協議会「日本維新の会 20歳以下模擬投票結果」
出典:日本若者協議会「日本維新の会 20歳以下模擬投票結果」

各候補者の支持理由は?

各候補者は、なぜ支持されたのか?

投票した理由(自由記述)を紹介したい。

足立康史氏

・政界随一の政策立案能力や国家ビジョンをお持ちだから。(17・男性・高校生)

・唯一政策が解っている(20・男性・大学生)

・政策に共感した(15・男性・高校生)

・政党ガバナンス他の党改革に共感したから(19・男性・大学生)

足立氏に対しては、投票結果から外した、20歳より上の回答者も含め、政策への高い評価が目立った。

・唯一の政策通であり、論評に整合性があり、今一番活気や意欲が充実している。

・一番具体策を話しているイメージがある

梅村みずほ氏

・女性だから(16・女性・高校生)

・頼れる女性リーダーに新しい政治を目指してほしい(19・男性・大学生)

・柔軟な党の運営ができるのは梅村さんだと思うから(16・高校生)

・足立さんは政策で、馬場さんは幹事長として活躍してほしいから。また、党の顔として、演説をする者としては梅村さんがベストだと思うから(18・男性・高校生)

梅村氏に対しては、やはり女性である点を重視する声が多く挙がった。

ほか20代の投票理由

・選択的夫婦別姓や同性婚を法制化してほしい。

・維新のイメージの転換により、政権批判票の維新への集積が進むと考えるから。

日本維新の会代表に期待することは?

最後に、「日本維新の会代表に期待することはなんですか?」(自由記述)という質問の中から、回答を紹介したい。

・選択的夫婦別姓、同性婚(16・女性・高校生)

・政治に透明性を持たせる(19・男性・大学生)

・政権担当能力(20・男性・大学生)

・まだまだ維新=怖いという意見がかなりあります。こういう意見を変えていってほしいなと思います。また、維新は、国会議員や地方議員ひとりひとりの発信力が弱くて、地盤が確立できていません。大阪以外では選挙区で勝ちきれないことがほとんどだし、地方議員も少ないのでそこのバックアップも代表中心でやってほしいです。また、「不祥事の維新」という言葉も時々聴きます。個性派揃いの維新だからこそ、「その候補はちょっと…」と敬遠されることもあります(名前を出したいですが控えときます…)。先の統一地方選に向けて、しっかりマネジメントを行って、そこの悪い印象を変えていってほしいと思います。(16・高校生)

・橋下、松井体制のいい部分を継承し、変えるべきところは変えて支持層を増やし日本の発展を目指してほしい(18・男性・高校生)

・政権奪取(17・男性・高校生)

・野党第一党になること。立憲や共産よりも維新や国民民主が輝けるようにする!(15・男性・高校生)

・内輪もめ(特にSNSでの)をやめて自民党に対抗できる強い野党への成長(19・男性・大学生)

他20代の回答(投票数からは除外)

・開かれた政党(24・男性・大学院生)

・マッチョ体質からの脱却、党改革(22・男性・大学生)

・既得権益を創造しない改革。党内手続きの民主化(23・男性・大学生)

日本若者協議会代表理事

1988年、神奈川県生まれ。若者の声を政治に反映させる「日本若者協議会」代表理事。慶應義塾大学経済学部卒。同大政策・メディア研究科中退。大学在学中からITスタートアップ立ち上げ、BUSINESS INSIDER JAPANで記者、大学院で研究等に従事。専門・関心領域は政策決定過程、民主主義、デジタルガバメント、社会保障、労働政策、若者の政治参画など。文部科学省「高等教育の修学支援新制度在り方検討会議」委員。著書に『子ども若者抑圧社会・日本 社会を変える民主主義とは何か』(光文社新書)など。 yukimurohashi0@gmail.com

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