6月8日、15日は、日本代表対ウェールズ代表戦に行こう!

例年通り、4月1日に始動した2013年の日本代表は、アジア五カ国対抗で6連覇を果たし、強豪国が並ぶパシフィックネーションズカップ(トンガ、フィジー、カナダ、アメリカと対戦)、ウェールズ代表来日シリーズに臨む。

スケジュールは以下の通り。

5月25日 トンガ代表(横浜・三ツ沢球技場)

6月1日 フィジー代表(フィジー)

6月8日 ウェールズ代表(東大阪・花園ラグビー場)

6月15日 ウェールズ代表(東京・秩父宮ラグビー場)

6月19日 カナダ代表(名古屋・瑞穂ラグビー場)

6月23日 アメリカ代表(東京・秩父宮ラグビー場)

※当初、トンガ代表戦を秩父宮ラグビー場としていました。正しくは、三ツ沢球技場です。大変、失礼しました。

2015年ワールドカップでの世界トップ10入りを目指す日本代表がアジア予選を突破した場合、その大会で対戦するのは、南アフリカ、スコットランド、サモアの3カ国に、アメリカ予選2位(アメリカかカナダが濃厚)だ。南アフリカ、スコットランドは世界最大級のサイズを誇り、サモアは必殺のハードタックルを武器にする。アメリカ、カナダも含め、パワフルな選手がそろう。ラグビーのワールドカップは、ベスト8が決勝トーナメントに進出するため、10位というランクは無いが、世界ランキングで10位に浮上するには、この4チームから最低2勝はあげたい。

現代表が目指すのは、「世界一のパス回数で戦うチーム」(ジョーンズHC)。フィットネスを高め、スピーディーに戦うが、この春は力負けしない肉体を作るため、筋肉の量を上げることに主眼が置かれている。5月25日から始まる6連戦は、フィジカル面のレベルアップを測るには恰好の相手がならぶ。なかでも、エディー・ジョーンズヘッドコーチが重要視しているのが、シックスネーションズ(北半球6カ国対抗)王者のウェールズ代表である。

同時期、ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ(全英&アイルランド代表)のオーストラリア遠征があり、ウェールズから15名が選出された。来日するのはいわば1.5軍だが、ウェールズは、2015年ワールドカップで優勝候補の一角であり、20歳前後の世代に好選手がひしめいている。6連戦の中でもっとも手ごわい相手だ。その強敵に対して、日本代表が力負けせず、ボールを動かし続けられるかどうか。真価が問われる一戦なのだ。

日本協会は、この対戦を昨年に発表し、関係者にも観戦するよう呼びかけた。しかし、現実には、6月8日、15日に練習試合を組んでいるチームは多い。テレビ録画で確認すれば十分という考えかもしれないが、受ける刺激はライブ観戦とは比較にならない。日本代表の現在地、北半球王者ウェールズの次代を担う選手達のプレーぶりを、現場で直に確認してほしいと思う。

古い話だが、1968年、日本代表がラグビー王国ニュージーランドに遠征し、同国23歳以下代表の「オールブラックス・ジュニア」を23-19で破った(当時、トライは3点)ことがある。世界を驚かせた歴史的勝利だった。当時、最終戦が行われる予定だった首都ウェリントンのラグビー協会は臨時会議を開き、日本代表対ニュージーランド大学選抜戦の行われる6月8日の土曜日、同地区のすべての試合を午前中にして、日本の試合を観戦するように新聞紙上で呼びかけた。日本の質の高いプレーをニュージーランドの選手達に見てもらいたい、ラグビーを愛する国だからこその英断だった。当日、アスレチックパークは、2万5000人の観衆で埋まった。

日本のラグビー関係者、ラグビー愛好家は、6月8日、15日、できるかぎり現場に向かおう。特に未来ある子供達、次代を担う選手達、その指導にあたるコーチは時間を調整して行ってほしい。そこから何かを感じ、何かを得て、それぞれのラグビーへの取り組みを今一度考えてもらいたい。それが遠来のラグビー仲間と、日本を代表して戦う選手たちへの礼儀だと思うのだ。