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ロシアW杯の組合せ抽選会が今週末に開催 現地観戦予定者が組合せより危惧していることとは

村上アシシプロサポーター・著述家・ビジネスコンサルタント
前回大会の抽選会の模様。今大会、日本代表は果たしてどの組に入るか(写真:ロイター/アフロ)

日本時間で12月1日金曜24時(2日土曜0時)にロシアワールドカップの組合せ抽選会が開催される。その模様はNHK総合で23:55から生中継される予定だ。

ポット分けは以下の通りだ。

  • ポット1=ロシア、ドイツ、ブラジル、ポルトガル、アルゼンチン、ベルギー、ポーランド、フランス
  • ポット2=スペイン、ペルー、スイス、イングランド、コロンビア、メキシコ、ウルグアイ、クロアチア
  • ポット3=デンマーク、アイスランド、コスタリカ、スウェーデン、チュニジア、エジプト、セネガル、イラン
  • ポット4=セルビア、ナイジェリア、オーストラリア、日本、モロッコ、パナマ、韓国、サウジアラビア

10月のFIFAランキングを元にポット分けが行われ、FIFAランク下位の日本はポット4に割り当てられた。

抽選の方法は、各ポットから無作為に選ばれた国が順番にグループA,B,C,D,E,F,G,Hに割り当てられていく流れだ(開催国のロシアは既にA組に入ることが決定している)。ただし、同一地域の2カ国が同じ組に入らないルールとなっている(ヨーロッパだけ2カ国までOK)。

日本代表の運命が決まる組合せ抽選会は金曜夜の日本時間深夜に始まるが、週末の夜なので夜更かしをして、固唾を呑んで見守りたいところだ。

現地参戦予定のサポーターが最も危惧している点

大多数の人は、日本代表と同組に入る国がどこになるかに興味が尽きないだろうが、ロシア現地に来年6月に乗り込んで、日本代表を応援する予定のサポーターは、別の観点で心配事がある。

それは日本代表がどの都市で試合をするかだ。

各開催都市によって、ホテルの数が異なる。仮に開幕戦の2018年6月14日に1泊する日程で、ホテル予約サイトの最大手Booking.comで11都市のホテルの空き件数を調べたら、以下のような結果になった。

1568 サンクトペテルブルク

953 モスクワ

325 カザン

303 ソチ

186 ロストフ・ナ・ドヌ

162 エカテリンブルク

132 カリーニングラード

101 サマラ

100 ニジニノブゴロド

89 ヴォルゴグラード

12 サランスク

仮にサランスクで日本代表が試合をすることになれば、個人手配でロシア旅をしようとしているサポーターは、予約できるホテルがほとんどない状態に陥る。

まさに旅行者にとっては「死活問題」となるのだ。

ちなみに日付を指定しないでサランスクのホテル数を調べたところ、合計85件存在した。ワールドカップ期間中は、街の8割方のホテルを既に旅行代理店などが仮予約をかけていると推測される。

このような事態は2014年のブラジルワールドカップでも起きていた。日本代表がグループステージ第3戦でコロンビアと戦ったクイアバという街は、ホテルの数が他の街と比べて極端に少なく、個人手配の日本代表サポーターの多くが「ホテル難民」となったのだ。そのせいで、試合当日の深夜便で他の街に飛ぶ人も多く見受けられた。

サランスクでは6月16日の「C3 vs C4」、6月19日の「H3 vs H4」、6月25日の「B4 vs B1」、6月28日の「G2 vs G3」の4試合が開催される。

ポット1の国が「X1」の枠に入るのは既に決まっているが、ポット2~4の国が「X2~4」のどこに入るかは抽選で決まるルールとなっている。よって、ポット4の日本はA2からH4までの24枠のどれかに入ることになる。

つまり、日本がC3,C4,H3,H4,B4,G2,G3の7つのどれかに入ったら、空いているホテルがほとんどないサランスクで試合をすることになる。確率としては7÷24=約29%。意外と高い。

現地に行く予定のサポーターとしては、何としても日本代表のサランスク開催は避けたいところだ。天命を待つことにしよう。

ちなみに筆者は組み合わせ決定後の来年1月に、日本代表が試合をするロシアの3都市を下見に行く。前回ブラジル大会から継続して行っている「サポーターに対するサポート活動」として、3都市の現地生情報をゲットして、当コラムでも配信していく予定だ。

プロサポーター・著述家・ビジネスコンサルタント

1977年札幌生まれ。2000年アクセンチュア入社。2006年に退社し、ビジネスコンサルタントとして独立して以降、「半年仕事・半年旅人」という独自のライフスタイルを継続。2019年にパパデビューし、「半年仕事・半年育児」のライフスタイルにシフト。南アW杯では出場32カ国を歴訪する「世界一蹴の旅」を完遂し、同名の書籍を出版。2017年にはビジネス書「半年だけ働く。」を上梓。Jリーグでは北海道コンサドーレ札幌のサポーター兼個人スポンサー。2016年以降、サポーターに対するサポート活動で生計を立てているため、「プロサポーター」を自称。カタール現地観戦コミュニティ主宰(詳細は公式サイトURLで)。

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