個人手配か?代理店ツアーか?ブラジルワールドカップを現地で観戦するベストな方法とは?

2014年2月現在、まだ建設中のクイアバのアレーナ・パンタナール

ブラジルワールドカップ(以下W杯)開幕まで残り4カ月を切った。世界中のサッカーファンが熱狂する、4年に1度の世紀の祭典である。しかも今大会における我らの日本代表は、ACミランの本田圭佑、マンチェスター・ユナイテッドの香川真司、インテルの長友佑都など、所属クラブを見るとそうそうたるメンバーで本戦に挑む形となる。日本国民の期待値は前4大会を大きく上回り、6月に開幕するW杯を現地ブラジルで観てみたいと思っている人は非常に多いのではなかろうか?

「でも、ブラジルは遠いし、治安も悪そうだし、旅費も高くつくだろうし、長期間休むのも会社に悪いし…」

そうやってネガティブな要素を並べ立てて、検討する前にあきらめているそこの貴方!このコラムでは、2006年のドイツW杯を9試合、2010年の南アW杯を16試合、スタジアムで観戦した経験がある筆者が、W杯に現地参戦するノウハウを惜しみなく提供する。長文となるが、是非参考にしてほしい。

個人手配と代理店ツアーのメリット・デメリット

まずW杯を観るためにブラジルに行くには、大きく分けて2つの方法がある。ひとつは旅行代理店の観戦ツアーに申し込む方法。もうひとつは航空券も宿の予約も全て個人手配で行うやり方だ。

個人手配は言わずもがな、旅の計画から各種手配まで自ら行うので、旅費を安く抑えられるのがメリットだ。かつ自分で好きなようにプランできるので、パッケージ化されたツアーよりも俄然自由度の高い旅程を作ることができる。

その反面、当然ながら準備するのに手間ひまがかかり、各種手配のノウハウを熟知していないと万全な計画を立てることは不可能だ。加えて、空港⇔ホテル⇔スタジアムの現地移動をタクシーや地下鉄、バスなどを利用して独力でこなす必要があり、ブラジルの治安を考慮すると、かなり旅慣れた人でないとトラブルに遭遇する危険性が高い。

個人手配は安さと自由度、代理店ツアーは手配の容易さと治安対策が売り
個人手配は安さと自由度、代理店ツアーは手配の容易さと治安対策が売り

これらのデメリットを補完するのが、代理店ツアーだ。その道のプロが各種手配をその名の通り「代理」で行ってくれる。更にセキュリティ面で万全な送迎バスも手配してくれるので、スタジアムへの移動なども安心だ。その分、それらの手配にかかる手数料や添乗員などの人件費が加算されるため、個人手配よりも割高になり、一定数のツアーグループで活動するのを余儀なくされるため、自由度が狭まるのも難点だ。

1日10万円の費用がかかる代理店ツアー

では、代理店ツアーの価格はズバリいくらに設定されているのか?2月14日時点で価格が出ているツアーを並べてみる。

各社若干の差はあるが、ザックリ計算すると1日平均約10万円の旅費となる。一点注意したいのが、全社ともに観戦チケットが含まれない価格となっている点だ。ブラジル大会からFIFAは観戦チケットを代理店に卸さなくなった。観戦したい人は直接FIFAのウェブサイトから購入する必要がある。

観戦チケットの販売については、既に2次販売の抽選申込が終了しており、残るは2次販売の先着申込が3月12日から開始される見込みだ(詳細はFIFA.comを参照)。

代理店ツアーは高すぎると感じる方への提案

ブラジルの治安が心配だからツアーに申し込みたいけど、さすがに「1日10万円」は高すぎると感じる人に、お勧めなツアーがある。通称サポ村と呼ばれており、元旅行代理店に勤めていた日本代表サポーターが、サポーターによるサポーターのためのツアーを企画している。

日本代表の初戦開催都市レシフェはビーチリゾート
日本代表の初戦開催都市レシフェはビーチリゾート

例えば、日本代表3試合観戦のサンパウロ発着の13泊14泊プランだと、日本⇔サンパウロの航空券を除いて80万円という価格設定だ。仮に日本⇔サンパウロの航空券を25万円で手配すると総額1,050,000円となり、JTBの1,780,000円ツアーと単純に比較すると、40%OFFの価格となる。

前回の南アW杯では183名がサポ村に参加しており、現地観戦のノウハウも溜まっていて、信頼できるツアーと言えるだろう。1人で参加申込をしても、参加者の中で相部屋となる人を割り当てる形となるため、追加費用はかからない。現在2次募集を行っており、申込期限は2月25日となっている(定員を超えた場合は先着順。申込はこちら)。

もっともっと旅費を安くしたい人へ

サポ村でも価格が高いと感じる方で、以下の条件を満たす人であれば、是非個人手配にチャレンジしてみてほしい。

  1. 英語もしくはポルトガル語のどちらかが喋れる(英語が喋れても現地のブラジル人にはほとんど通じない点は注意が必要)
  2. 移動手段やホテルなどの各種手配が自力でできる
  3. 旅先での危険察知能力、トラブル対応スキルに自信がある

1点目の語学力についてはもう残り4カ月ではどうにもならないので、各自の判断に委ねることとする。2点目の各種手配方法について、簡単に説明しよう。

ブラジル各都市を網羅するTAM航空もスカイスキャナーで予約可能だ
ブラジル各都市を網羅するTAM航空もスカイスキャナーで予約可能だ

旅慣れている人で知らない人はいない航空券価格比較サイトのスカイスキャナーで、まずは航空券を検索してみよう。出発地、目的地、日付を入力するだけで、最安値の航空券を探し出してくれる便利なサイトだ。乗継が必要な場合は、経由地や乗継時間も含めて表示してくれるので、比較がしやすい。

宿の手配については、大手のホテル検索サイト、Booking.comExpedia.co.jpなどで検索して、早めに開催都市のホテルを予約してしまおう。日本代表が6月24日にグループステージ第3戦コロンビア戦を戦うクイアバはホテルが極端に少ない都市で、上記検索サイトではもうほぼ空きがない状態となっているが、FIFAのホテルサイトではまだ空きがある。こちらのサイトで抑えてしまおう。

観戦チケットについてまだ手配していない人は、代理店ツアーのところで説明した通り、2次販売の先着申込が今後始まるので、常にFIFAの最新の情報をチェックしてほしい。

3点目のトラブル対応スキルについては、もうこれは経験を重ねるしかない。現在私は日本代表が試合をするレシフェ、ナタール、クイアバの3都市の下見をしにブラジルに来ているが(詳細のレポートはブログを参照)、現地の治安や交通手段の情報、ブラジル特有の犯罪に対する対策など、ノウハウをまとめた電子書籍を4月に発売予定だ。興味のある方は是非お買い上げ頂きたい。

また、Facebookでは承認制のブラジルW杯現地参戦組コミュニティを運営している。現在400人を超えるメンバーが参加して、ブラジル在住の日本人が日々最新の情報をシェアしたり、一人旅を予定しているサポーターが旅仲間の募集などを行っている。ブラジルに行く予定の方は参加してみてはいかがだろうか?

昨年末、同じ南米のエクアドルで、流しのタクシーに乗った新婚旅行中の夫婦が強盗被害にあい、死傷したおぞましい事件が発生した。同じ悲劇を繰り返さないためにも、ブラジル行きを計画しているサポーターは、それぞれの旅人レベルに見合った万全な態勢でブラジルW杯に挑んで頂きたい。