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シェーン・ゲイツ、来日から4度の手術を経て代表デビューへ。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
(スクリーンショットは筆者作成)

 日本代表のシェーン・ゲイツはいま、テストマッチ(代表戦)デビューを間近に控えている。

 日本時間7月3日夜、自身の家族がルーツを持つ国のアイルランド代表と対戦。ゲイツはリザーブ入りし、途中出場の機会をうかがう。

 2016年に南アフリカから来日した28歳のセンターは、昨年までに4度の手術を経験。事の発端は2019年、日本のサンウルブズに入ってからの大怪我だった。日本代表選出が期待されたなか、ワールドカップ日本大会を観客として見届けていた。

「ここでキャリアは終えたくない。凸凹な道でも、その道はまっすぐで、最終目的地へは向かっていける。その気持ちでやってきました」

 今年5月、念願の代表入り。約1年7か月ぶりの活動を再開させた集団にあって、欧州遠征最終戦で背番号23を勝ち取ったのだ。

 2日、試合前日練習を控えるなかオンライン取材に応じた。

 以下、共同会見時の一問一答(編集箇所あり)。

——初のテストマッチへ。

「とても楽しみにしています。私にとっても私の家族にとっても特別な瞬間になると思っていて、これまで関わってきた沢山の人、コーチ陣の尽力があっておこなえる試合です。皆さまの努力を振り返ってみれば、たくさんの犠牲があったと思われる。それを含め戦えるのが楽しみです。2016年来日以来の夢、目標でした。日本のために戦えるのが非常に楽しみです」

——たくさんの犠牲。何が思い返されるか。

「(感謝すべき人は)誰、とは挙げられない。南アフリカの学生時代から、お世話になった方がたくさんたくさんいる。ジュニアのラグビースクールのコーチ、(自国の)キングスでプレーしていた時のコーチ、忘れてはならないのが、来日のきっかけをつくってくれたロブ・ペニー(NTTコムの前ヘッドコーチ)…。家族、愛する人、お世話になった人、ファンに対して、大きな感謝をしています。名前を挙げればきりがない」

——当日、どんなプレーがしたいか。

「まず何よりも遂行したいのはゲームプランです。これまで準備したプランがあるので、その中での自分の役割を明確に持ってやることが最優先です。そのうえでハードワーク、諦めない姿勢、惜しみない努力を見せたい。持ち前のスピード、アグレッシブさ、ボールを持った時のプレー——スペースを自ら抜け、進んでいけるところ——も見せ、楽しんでやりたい。ただ、まずは、自分の役割を遂行し、ゲームプランを理解していることを示したい」

——ホームで強いアイルランドはリベンジに燃えている。どう対抗するか。心構えの面では何を意識するか。

「まず、コーチ陣と話してきました。その中ではアイルランドは強い気持ちを持っていて、自分たちのやろうとすることを譲らないチーム。メンタル的な部分では準備万端で来るでしょう。我々はその上を行かないと勝てない。メンタル面でもこの試合の大きさを理解して戦うことが必要です」

 日本代表選手のチームへの貢献度は、本来、その人の日本語の習熟度によっては測られるべきではない。

 その上で、知られるべき事実がある。

 シェーン・ゲイツが会見の合間に挟む「ありがとうございます」の流暢なイントネーションには、本人が育んできた逞しさがにじむ。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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