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サンウルブズ松島幸太朗、日本代表対アイルランド代表に「隠す」はナシ!【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
アジリティとばねと好判断で最後尾を引き締める。(写真:アフロ)

国際リーグのスーパーラグビーにあって、日本から参戦するサンウルブズはここまで1勝10敗(2度の休息週を消化)。第14節は東京・秩父宮ラグビー場であり、相手は今季2度目の対戦となるチーターズである。

松島幸太朗は、次戦で7試合連続での先発出場を果たす。日本代表のジェイミー・ジョセフヘッドコーチらの意向からシーズン序盤は静養も、復帰すればジャパンの正フルバック候補として鋭いランとキックを放つ。

スーパーラグビーは今度の第14節を終えると中断期間に入り、6月は各地で国代表などのテストマッチ期間が始まる。日本代表は国内でルーマニア代表、アイルランド代表と計3試合、おこなう。

ワールドカップ日本大会の予選プールでは今度対戦するアイルランド代表、スコットランド代表などと激突する。前回のイングランド大会で歴史的3勝を挙げた松島も、活躍が期待される。

都内で練習した25日、取材に応じた。

以下、一問一答の一部(編集箇所あり)。

――連続出場です。

「使ってもらえることは、嬉しいです。最近、やっとチームにフィットし始めた。(合流したての時は)完全には同じ方向へアタックできていない感じがありましたが、チーフス戦、ジャガーズ戦あたりから…(4月下旬から5月上旬にかけ)」

――松島選手は桐蔭学園高校卒業後、シャークスのアカデミーに挑戦。そのシャークスとは前節、戦いました。

「覚えてくれていた選手もいて、試合前に言葉を交わしたり」

――その試合では、終盤に失点が重なりました。「気持ちの問題」といった旨の反省をされていたようですが。

「ラスト15分くらいで、皆のスイッチが切れちゃっていた感じで。(終盤の疲労については)前半からの相手のフィジカルのプレッシャーが、ボディーブローみたいになったのかと思います。ただ、最後になれば気持ちで耐えていくしかない」

――これまで何度も聞かれたと思いますが…。5月10日に決まったワールドカップの予選プールの組み合わせについて、印象を教えてください。

「スコットランド代表に関しては、何回か戦って、負けている(2013年から4回対戦。松島選手はそのうち2回で先発)。リベンジするという気持ちで臨める。アイルランド代表はオールブラックス(世界ランク1位のニュージーランド代表)にも勝ったりする強いチーム。オールブラックスに勝つようなチームに、自分たちがどういうモチベーションで臨むべきか、皆、わかっていると思う。モチベーションを上げるにはいい相手だと思います」

――入った予選プールAは優勝経験がないチームばかりとはいえ、いずれも強敵です。

「そうですね。最近の日本代表の成績からして、分析してくるチームも増えてくる。より、難しくなってくるんじゃないかと思います」

――今年6月の日本代表対アイルランド代表戦。ワールドカップの組み合わせ決定を経て、意味合いが変わってくるように映ります。あくまでメンバーに選出されれば、という前提で、意気込みを伺えますか。

「(自分たちにとって)いい印象を与えたい。手の内を隠すのではなく、自分たちのいまのレベルをしっかりと出す。そしてワールドカップではさらにレベルアップして…という思いがあります」

――相手は一部の主力を欠いて来日の予定です。勝利が期待されます。

「勝って終わらせたら、どんどん観てくれる人も増えると思う。勝ちを目指したいです」

自己と他者を俯瞰する目線もまた、この人の真骨頂だ。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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