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今年度最初の日本代表戦。サンウルブズで活躍の山中亮平は「けがが出れば…」。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
相手タックルの芯を外しながらの前進、パスでチャンスを作る。(写真:アフロ)

ラグビー日本代表が4月22日、今年度最初のテストマッチ(国際真剣勝負)に挑む。

敵地・仁川の南洞アジアードスタジアムでおこなわれる韓国代表とのアジア・ラグビーチャンピオンシップ(ARC)初戦にあっては、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチは若手中心のメンバーを編成。アウトサイドセンターの位置に入るのは、山中亮平だ。早稲田大学時代から次世代の司令塔候補として謳われた、身長188センチ、体重95キロの28歳である。

バックスにあっては恵まれた体躯、ロングパスなど攻撃スキルに定評がある。さらに昨今では献身的な守備でも光り、注目を集めてきた。

4月10日、東京・辰巳の森海浜公園ラグビー練習場。代表チームの実質的な直前合宿にあたる、ナショナルデベロップメントスコッドの第4回合宿があった。練習を終えた山中が、その心境を明かしていた。

以下、一問一答(編集箇所あり。一部共同取材)。

――このツアーでの役割は。

「年下の選手ばかりなのでしっかり引っ張れるように、サンウルブズと日本代表のやっていることをしっかりとリンクさせられるように…と思っています」

さかのぼって8日、東京・秩父宮ラグビー場。2季連続で加わったサンウルブズの一員として、国際リーグ・スーパーラグビーの第7節へ挑んだ。

山中は後半26分から出場。攻守でインパクトを与えて21-20で勝利も、翌週からの長期遠征には参加できず。当初は遠征メンバーに名を連ねていたが、復調したジェイミー・ジェリー・タウランギと入れ替わって日本へ残ることとなった。

――サンウルブズでの守りの意識について。

「ああいう状態(僅差の試合展開)ですし、後半から出ているから勢いをつけたいと思っていた。アグレッシブに、と」

――田邉コーチから受ける助言は。

「フォワードとのコネクト(連携)。パスの後にしっかりサポートをつくことを指示されています。毎週、毎週、レビューして、意識しながらやっています」

――ARCでのプレーについて。

「ニュージーランドへのツアーへいかなければここで…と決まっていました。向こうにけが人が出ればいつでもいけるよう、準備はしています」

2011年はワールドカップニュージーランド大会に向けて代表候補となるも、ドーピング違反による2年間の資格停止を受けた。

現場復帰後の2015年には、イングランド大会でのメンバー入りを目指しながら離日5日前に候補メンバーから外れた。

辛苦を乗り越えたいま、19年の日本大会での初出場を目指す。代表の指導にも携わるサンウルブズの田邉淳アタックコーチのもと、スタンドオフ以外のポジションにも意欲的に取り組む。

いまは日本代表として8回目となるテストマッチに意識を注ぎ、その延長でサンウルブズでのチャンスも伺う。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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