早稲田大学・山下大悟監督、早慶戦勝利も「まだまだ」と言うわけ。【ラグビー旬な一問一答】

試合前の山下監督。(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

伝統の早慶戦こと、関東大学ラグビー対抗戦Aの早稲田大学対慶應義塾大学戦が11月23日、東京・秩父宮ラグビー場であった。早稲田大学が25―23で競り勝ち、すでに帝京大学の優勝が決まっていた対抗戦での戦績を5勝1敗とした。慶應義塾大学は3勝3敗。

早稲田大学は12月4日、同じ秩父宮で明治大学(5勝1敗)と対戦。その前日に帝京大学が筑波大学戦(秩父宮)に敗れた場合、早稲田大学対明治大学戦の勝者が同率優勝に輝く。

この日、早稲田大学は用意されたバックスの連続攻撃から次々と加点。相手のラインアウトではターンオーバーを連発し、ピンチを防いだ。しかし、看板としていた組織防御ではタックルを外される場面が多く、白星にも反省といった趣きだった。山下大悟監督と桑野詠真キャプテンが会見した。

以下、会見中の一問一答の一部(編集箇所あり)。

山下監督

「帝京大学戦から2週間半(11月6日、大学選手権7連覇中でもある帝京大学に3―75で屈していた)。今年強みにしていくところをぶらさずにやった。ディフェンスブレイクダウンで、慶應義塾大学さん、帝京大学さんや明治大学さん相手にもしっかりとやっていたので、まずそこで戦う。

帝京大学戦で強みが弱く見えたのは、アタックの出口が弱かったから。ですので、そこもやっていこう、と。具体的にはバックスがゲインして、フォワードがセットプレーで取り切るというところを練習して来た。ですが、まぁ、まだまだです。ただ、きょうは絶対に勝ってこいと言って送り出したので、結果を出した選手は誇りに思いたいです」

桑野

「フォワードの出口であるモールを押してペナルティーを取って、必ずスコアをする…。それができなかったのが大きな反省点としてあります。ただ、そのなかでも勝ち切れたのは大きかったです」

――機能していた攻撃について。

山下監督

「エリアごとに選択するサインプレーは、齋藤(直人、スクラムハーフ)、岸岡(智樹、スタンドオフ)、本田(宗詩、ウイング)にはかなり細かく言っていました」

――1対1のタックルが外された場面が多かったようですが。

山下監督

「もう、大いに反省ですね。ファンダメンタルのスキルの部分で、何かしら対策を打ちます」

――前節までフルバックだった桑山聖生選手とウイングだった梅津友喜選手が、ポジション交換をしました。意図は。

山下監督

「慶應義塾大学さんはすごくエリアマネジメントが上手なチームで、エリアごとにやってくるプレーが整備されている。そういうことで、ウチもエリアマネジメントもしっかりしないといけない、中盤ではコンテストキックを上げたい、と。桑山はコンテストキックで上手だったので。また、帝京大学戦でけが人が出たことで桑山がフルバックで入ったら、ボールキャリー(突破)が良かった。ここは、グラウンドの真ん中でボールを持たせたい、と思いました。また、梅津はハンドリングで不十分なところがありましたが、端で瞬発力を活かして欲しいと思っていました」

――スタンドオフは、後半34分に岸岡選手から横山陽介選手にスイッチしました。

山下監督

「(ゴールキックを全て外していた)岸岡は、フィールド内のキックはそんなに悪くなかった。ただ、きょうは岸岡のランを期待していたのですけど、それがあまり見られなかった。それに、横山は最後の5分に持っている男だと、期待して出しました」

――ラインアウトの防御が光りました。

桑野

「大峯(功三)コーチと一緒に相手のラインアウトを分析して、前で捕らせるように(それ以外のエリアは抑える)…と」

――齋藤選手や岸岡選手ら1年生レギュラーにとっては、早慶戦というビッグゲームは初めてでしたが。

山下監督

「いまは帝京大学戦もビッグゲーム。そういう意味ではビッグゲームを1回経験しているので、落ち着いていました。まだ、『!?』というプレーもあるし、いい意味で期待を裏切るプレーもある。これからポジティブにフィードバックしていくと、もっとよくなると思います」

――メンバー交代は2人のみでした。

山下監督

「早稲田の選手は足が止まっている印象はなかった。高強度の練習を重ねていたので」

――明治大学戦に向け、守備をどう修正するか。

山下監督

「ラインブレイクされたところは、個人の1対1の仕留めるミスと、チームディでンスとしての綻び(がある)…。エッジ(端)に運ばれた時にフォワードの選手のスペーシング(ラインを作る動き)ができなかったとか、順目にまくり過ぎ(片側に選手が寄り過ぎた)とか…そうしたことをしっかりとビデオを観て反省する。もし個人のミスであればエキストラ練習をやらせますし、チームのミスなら綻ばないように落とし込んでいきたい」