3―75。帝京大学に屈した早稲田大学、山下大悟監督は「想定が甘かった」。【ラグビー旬な一問一答】

写真の2002年当時は、早稲田大学でキャプテンだった。(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

今季の関東大学ラグビー対抗戦Aで最も注目されたカードは、ワンサイドゲームに終わった。

11月6日、東京・秩父宮ラグビー場。大学選手権で歴代最多の15回の優勝を誇る早稲田大学が、同7連覇中の帝京大学に3―75で屈した。

2008年度を最後に選手権制覇から遠ざかっていた早稲田大学は、パートナー企業との連携のもと食堂やトレーニング環境の整備。山下大悟新監督は「スクラム」「チームディフェンス」「ブレイクダウン(接点)」に焦点を当て、合宿中だった8月21日、帝京大学との練習試合では22―47と敗戦も、主力が出揃った前半は10―12と互角だった。

しかしこの日は、帝京大学が試合を制圧。前半3分に尾崎晟也のトライで勝ち越すと、20分までに4トライを挙げて28―3とリードを奪った。対する早稲田大学は肉弾戦で後手を踏み、攻めてはパスを乱した。

試合後、山下監督が敗戦の弁を語った。あくまで結果ではなく、焦点を当てていたプレーに関する総括に終始した。

以下、一問一答の一部(編集箇所あり)。

「前半20分までの4トライが全てでしたね。そこで受けてしまってなかなか建て直せなかった。接点でも、スコアという形になってしまったことで、思った以上に選手たちが向こうの力を大きく受け止めてしまったのかなと思います。試合への入らせ方を含め、私のミスだと思います」

――誤算は。

「向こうのやってくることは想定内だったんですけど、一番、走られてはいけない選手…まぁ、尾崎(晟也=この日1本目のトライを挙げた)選手ですね…彼に簡単にトライを取られた。いい選手の前にミスマッチが重なったりして、うまく、向こうにはよくはまった」

――夏の接戦との違いは。

「ルーズボールの局面…。こぼれ球は、帝京大学に拾われていた印象があります。4年生を中心に、局面、局面での帝京大学さんの執念を感じた。ただ、まだまだ巻き返すチャンスはある。やって来たことは全くぶれていませんので、結果だけではなく、これまでやって来たことのレビューをしていきたいです」

――最初の4トライについて。簡単に防御を崩されたような。

「改めてそこの大切さは感じました。ファーストタックラーがテイクダウンさせる。それが、ウチが勝負するうえで大事なところだったのですが、できませんでした。こちらの認識、相手選手への想定が甘かった。反省です」

――「想定が甘かった」とは。

「ルーズボールへの反応も含め、接点のところで…まぁ、もう少しできるだろう、というところがありました。(練習試合と違って)本気の帝京大学さんはより鋭いんだな、と思いましたし、それを経験できたのはプラスに変えたい。これは何度も言いますけど、年間を通じて『ワセダはここを強みに…』と(明確なプランを掲げて)戦っています。そこができなかったら、負けるんですね。きょうは接点の攻防で完敗だったと思います。ただ、(接点では)『1人目はこう、2人目はこう…』というウチの形がある。身体も作ってきた。もう1回選手たちに、1から植え付けたいと思います。

接点のところで帝京大学さんがかぶさってきた。圧力、執念は本気の帝京大学さんは違うと改めて感じました。そこは、僕も想定が甘かったかもしれませんし、選手も甘かったかもしれない。それは、僕の責任です」

――スクラムについては。押し込むのにやや時間がかかった印象だが。

「うちのスクラムはしっかりと後ろの押しを伝えるもの。最初のヒットから…というものではないので、そこは時間をかけてもいいと思うんですけど。相手の3番は、3回コラプシングをペナライズされていたので、優位に進められていたのかなと思います。ただ、うちのゲームマネジメントとしては、あそこの位置でスクラムを選んだのは…(22メートル線エリアで相手の反則からスクラムを選んだシーンについて)。あそこではラインアウトモールをしたかったのですが、落とし込み不足でした。あそこでスクラムをペナルティーされてももう1回スクラム…(得点までに至る)出口がなくなるので」

――12月以降の大学選手権で、再度、帝京大学とぶつかるとしたら。

「今年強みにしていかなきゃいけない部分、スクラム、ブレイクダウン、チームディフェンス、そこをもう一回磨きをかけてぶつけていくだけです。はい」