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嵐・桜井翔の弟、桜井修ってどんな選手? 慶応大・金澤篤ヘッドコーチが答える【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター

人気アイドルグループ・嵐の桜井翔を兄に持つ慶応義塾大学(※1)ラグビー部3年の桜井修が26日、関東協会主催の試合に初めて出場した。

この日、東京・秩父宮ラグビー場で「オール早慶明三大学対抗ラグビー」があり、現役とOBを組み合わせた全早稲田大学、全慶應義塾大学、全明治大学がそれぞれ40分ずつの三つ巴戦をおこなった。全慶應義塾大学の桜井は、スクラムハーフ(※2)として全早稲田大学に出場。24-24の引き分けに終わった。

関係者によれば「こちらとしては、彼が普通の学校生活を送れなくなることを危惧している。本人も準備が整っていないと話している」との理由で、桜井自身は試合後の取材対応を控えた。報道陣のリクエストに応じたのは、就任1年目の金澤篤ヘッドコーチだった。

慶應義塾大学は5月2日、関東大学春季大会Bグループ初戦を中央大学とおこなう(神奈川・慶大グラウンド)。

以下、金澤ヘッドコーチの共同取材での一問一答(一部)。

――桜井選手はどんな選手ですか。

「彼の一番のよさは安定感。全てのスキルができる選手だと思う。きょうは(就任後)初めて15人が動いているところ(実戦)を観たんですが、それぞれがどういうプレーをするかはわかった」

――(当方質問)現状では「Bチーム」の選手との事。指揮官としては、どうしても特別に扱われるかもしれない選手をフラットな目線で観る。大変ではないですか。

「一切! 僕には関係のないことなので」

――(当方質問)スクラムハーフのレギュラーの選考基準。

「一番の基準はパスです。ボールを動かすラグビーをしたいと思っているので、少なくともパスがスタンドオフ(司令塔)まで届かない選手は選べないな、と。他のスキルについては…。(入学制度の関係上)ケイオーには全てが揃った選手はなかなか現れにくいと思うので、それぞれの売りを見ながら決めていきたいと思います。うちに限らず、どこだってスクラムハーフは重要視していると思います」

――(当方質問)ボールを動かす具体策は。

「実際に動かすといっても、(内容は)出る選手のスキルによります。自陣からでも(パスを)回していけるスキルがあればそうしますし、いいランナーがいればそれを活かしたい。ただ、いまの慶応ならぎりぎりそれ(理想通りの攻撃)ができると思います」

――(当方質問)春先に注力している点。

「ベースはこれまで2年間、和田康二監督が作ってこられた。ただ、去年の(レギュラーの)メンバーに4年生が多かった。春はもう一度、ベースをしっかりやる。フィジカル(身体の強さ)のところは、いままでの(小柄な選手が多かった)慶応に比べたらあるような感じはする。だから、走る方に注力しています」

――ターゲットは大学選手権6連覇中の帝京大。

「フィジカルで帝京に勝てるかというと…身長で負けている分、体重で追いつくこともほぼないと思うんです。そこで、何かひとつ帝京より秀でていないと奇跡は起きない」

――その意味で、ボールを動かす。

「そうですね。帝京もボールを動かせるし、大変なんですが…。ハーフ団(スクラムハーフとスタンドオフ)は重要。とくに疲れたところでの判断が」

――桜井選手、性格的にはどういう選手ですか。

「自分は四六時中一緒にいるわけではないので…。でも、大人しいんですかね。落ち着いているというか」

――次戦以降、新たな層のファンがグラウンドに来るかもしれません。

「それはそれで大事。お客さんに喜んでもらえるのはいいことです。我々と選手ができることは、そこでしっかりとしたゲームをすること。そこで観ている方がエキサイトできればいいし、そうできるチームにしたいと思います」

――(当方質問)それにしても。20歳ごろの青年にとって、好きなことを好きに喋れない状況は窮屈ですね。

「部内では、まったく普通なんですけど。こちらもそういう(血縁に関する)話をしないし、する必要もないですし」

※1 慶応義塾大学ラグビー部…1899年に創部された日本ラグビーのルーツ校。所属の関東大学ラグビー対抗戦Aでは通算5回、全国大学選手権では通算3回の優勝を記録している。

※2 スクラムハーフ…セットプレー(プレーの起点)や密集のふもとからボールを受け取り、周辺のスペースへ駆け込んだり後方の味方へパスをさばくのが仕事。おもに背番号「9」をつける。小回りや判断力、長いパスを放る技術などが求められる。日本人で初めてスーパーラグビー(南半球最高峰リーグ)の選手となった日本代表の田中史朗もこのポジションを務める。大学3年生ではスピードとボディーバランスに長けた小山大輝(大東文化大学)、昨夏に日本代表候補となった大越元気(同志社大学)らが高く評価される。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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