レアル・マドリーの2人の司令塔システムと中盤底のオーガナイザー。【4-2-3-1】を徹底考察。

インテル対レアル・マドリーの一戦(写真:Maurizio Borsari/アフロ)

光と影が、交互に顔を覗かせている。

リーガエスパニョーラ第10節でビジャレアルに引き分け、4位に後退したレアル・マドリー。チャンピオンズリーグ・グループステージ第4節インテル戦は決勝トーナメント進出に向けて絶対に落とせない一戦だった。

■ラモスとカゼミーロの不在

だが、ジネディーヌ・ジダン監督は重要な試合でセルヒオ・ラモスを負傷で欠いていた。新型コロナウィルスで陽性反応が出たカゼミーロも、起用可能な状態まで回復したもののスタメンから外すことになった。

ラモスとカゼミーロの2選手がいない中でマドリーが苦しむのは明らかである。

まずは、ラモスの例だ。今季、ラモスが欠場した試合でマドリーは1分け1敗。CLグループステージ第1節のシャフタール戦(×2-3)、リーガ第10節ビジャレアル戦(△1-1)となっている。また、CLの舞台では、インテル戦までの直近8試合で7試合未勝利が続いていた。

一方、今季カゼミーロが欠場した2試合をマドリーは1分け1敗としている。第9節バレンシア戦(×1-4)、第10節ビジャレアル戦(△1-1)だ。ただ、カゼミーロがスタメン落ちした試合を加えると、リーガ第2節レアル・ソシエダ戦(△0-0)、第6節カディス戦(×0-1)と合計で2分け2敗の戦績になる。

■ダブルボランチと2人の司令塔

ジダン監督がカゼミーロ不在の中で試してきたのが、【4-2-3-1】の布陣だ。

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アンカーシステムを捨て、ダブルボランチを敷く。これがジダン監督の暫定解だった。

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ポイントはルカ・モドリッチとトニ・クロースの「2人の司令塔」が機能するか。そして、マルティン・ウーデゴールがトップ下のポジションで輝けるかどうかだった。

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クロース、モドリッチ、ウーデゴールの3選手が出場する時、マドリーの課題のひとつはビルドアップだった。彼らはオン・ザ・ボールで強みを出せる選手たちだ。パスを受けるため、中盤より下に降りてくる。3人が自陣のミドルゾーンでボールを受けようとすると、スペースのノッキングが起こり、相互的に地帯を侵食する事態に陥る。

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■クロースが中盤の底でオーガナイザーに

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リーガエスパニョーラは「戦術の宝庫」。ここだけ押さえておけば、大丈夫だと言えるほどに。戦術はサッカーにおいて一要素に過ぎないかもしれませんが、選手交代をきっかけに試合が大きく動くことや、監督の采配で劣勢だったチームが逆転することもあります。なぜそうなったのか。そのファクターを分析し、解説するというのが基本コンセプト。これを知れば、日本代表や応援しているチームのサッカー観戦が、100倍楽しくなります。

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フットボールライター/戦術分析家 東京生まれ。スペイン在住歴10年。2007年に21歳で単身で渡西して、バルセロナを拠点に現地のフットボールを堪能。カンプ・ノウでメッシの5人抜きを目の当たりにして衝撃を受ける。2011年から執筆業を開始すると同時に活動場所をスペイン北部に移す。2018年に完全帰国。過去・現在の投稿媒体/出演メディアは『エルゴラッソ』『Goal.com』『ワールドサッカーキング』『サッカー批評』『フットボリスタ』『J-WAVE』等。2020年ラ・リーガのセミナー司会。『Foot! MARTES』出演中。

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