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打倒不可能の域に達したバルセロナとリヴァプール。打ち砕かれたボールとスペースの概念。

森田泰史スポーツライター
CL決勝でゴールを決めて喜ぶメッシ(写真:Action Images/アフロ)

フットボールには、歴史と文化がある。

イギリス人のアナリスト、マイケル・コックスは著書『Zonal Marketing』で「近年のフットボールの変化は各国のプレースタイルの変更に留まらない。覇権を握る国や戦術の傾向がめまぐるしく変わってきている」と指摘した。

コックスの指摘は正しい。特筆すべきは「覇権を握る国」と「戦術の傾向」の変化だ。

さらに言えば、それは、めまぐるしく変わるというより、なだらかに流れている。今季のヨーロッパリーグで、ヘタフェ(スペイン)がアヤックス(オランダ)を撃破した。だがホセ・ボルダラス監督率いるヘタフェのフットボールは、「チキ・タカ」ではなかった。堅守速攻を武器に、ボルダラスのヘタフェはアヤックスを下している。

「チキ・タカ」と称されるパスを繋ぐフットボールは、バルセロナとスペイン代表の黄金時代のベースとなり、世界を席巻した。ヘタフェのフットボールに、その兆候は微塵もない。だがボルダラスのスタイルを否定することは誰にもできないはずだ。

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スポーツライター

執筆業、通訳、解説。東京生まれ。スペイン在住歴10年。2007年に21歳で単身で渡西して、バルセロナを拠点に現地のフットボールを堪能。2011年から執筆業を開始すると同時に活動場所をスペイン北部に移す。2018年に完全帰国。日本有数のラ・リーガ分析と解説に定評。過去・現在の投稿媒体/出演メディアは『DAZN』『U-NEXT』『WOWOW』『J SPORTS』『エルゴラッソ』『Goal.com』『ワールドサッカーキング』『サッカー批評』『フットボリスタ』『J-WAVE』『Foot! MARTES』等。2020年ラ・リーガのセミナー司会。

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