バルサはラウタロを獲得するのか?メッシとスアレスが求めるラストピース。

ラングレと競り合うラウタロ(写真:なかしまだいすけ/アフロ)

バルセロナが、ラウタロ・マルティネス獲得を検討している。バルセロナは2017年夏にネイマールが契約解除金2億2200万ユーロ(約264億円)と引き換えにパリ・サンジェルマンに移籍。リオネル・メッシ、ルイス・スアレス、ネイマールの「MSN」は解体を余儀なくされた。以降、バルセロナはウスマン・デンベレ、フィリペ・コウチーニョ、アントワーヌ・グリーズマンとネイマールの代役探しに奔走した。

デンベレ、コウチーニョ、グリーズマンを引き入れるために費やされた獲得資金は3億4500万ユーロ(約414億円/ボーナス抜き)だ。しかしながら、期待していたような成果は得られなかった。

■若きインテルのエース

ネイマール不在となってからも、「MS」の決定力は圧倒的だった。だが32歳のメッシ、33歳のスアレスはベテランの域に達しており、彼らのパートナーを務めながら、今後数年の活躍を保証してくれるような選手を見つける必要性が生じている。

そこでバルセロナが目を付けたのが、22歳のラウタロだ。ラウタロは2018年夏に移籍金2300万ユーロ(約27億円)でラシン・クラブからインテルに移籍。欧州初挑戦となった2018-19シーズン、公式戦38試合11得点2アシストを記録した。2019-20シーズンには、公式戦31試合16得点5アシストを記録している。

インテルはラウタロの契約解除金を1億1100万ユーロ(133億円)に設定している。また、インテル側はラウタロに契約延長のオファーを準備しているとみられ、簡単にはエースを手放さないつもりだ。

一方、バルセロナのネイマール再獲得の可能性は除外されていない。ラウタロとネイマールの「両獲り」もあり得るようだ。すると、去就が不透明になってくるのがグリーズマンである。

■グリーズマンの去就

グリーズマンは今季開幕前にバルセロナに加入した。バルセロナがアトレティコ・マドリーに契約解除金1億2000万ユーロ(約144億円)を支払い、移籍が成立した。

メッシ、スアレス、ネイマールの3トップを忘れさせる働き。それが、バルセロナでグリーズマンに課せられたミッションだった。しかしながら、2018年夏に一度バルセロナ移籍を拒んでいたグリーズマンへの風当たりは強かった。ジェラール・ピケが手掛けるドキュメンタリー番組『ラ・デジション』でアトレティコ残留を宣言したのだが、その手法はバルセロニスタの感情を逆撫でしてしまった。

同時期に加入したフレンキー・デ・ヨングとは異なり、グリーズマンは決してバルセロニスモ(バルセロナ主義)に歓迎されていたわけではない。

それでも、少しずつ、グリーズマンとバルセロニスタの関係は改善していった。リーガエスパニョーラ第2節、ベティス戦。メッシを欠いた試合で、グリーズマンは2得点1アシストと気を吐いた。この試合で2ゴール目を決めた後、グリーズマンはコーナーフラッグのところまで駆けていき、サポーターに向けて紙吹雪を舞わせた。NBAのファンであるグリーズマンが、レイカーズのレブロン・ジェームスを真似て見せたパフォーマンスだった。

今季、グリーズマンは公式戦37試合に出場して14得点4アシストを記録している。だが彼の適応は不十分で、移籍金1億ユーロ(約118億円)でクラブが売却を検討しているとさえいわれている。メッシとスアレスに必要なラストピースーー。パズルの完成まで、奔走の日々は続くのかもしれない。

東京生まれ。スペイン在住歴10年。2007年に21歳で単身で渡西して、バルセロナを拠点に現地のフットボールを堪能。カンプ・ノウでメッシの5人抜きを目の当たりにして衝撃を受ける。2011年から執筆業を開始すると同時に活動場所をスペイン北部に移す。2018年に完全帰国。過去・現在の投稿媒体は『Goal.com』『ワールドサッカーキング』『サッカー批評』『フットボリスタ』等。『Foot! MARTES』出演。

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