「バック・トゥー・ザ・フューチャー2」が予測した天気予報は当たっているか

劇中に登場するタイムマシン「デロリアン」(写真:Rex Features/アフロ)

10月22日8時29分

2015年10月21日午後4時29分(日本時間10月22日午前8時29分)

1985年の過去からマーティとドクがやってきます。といっても、どこに降り立つのかは、さだかではありませんが・・・・。

この数日、「バック・トゥー・ザ・フューチャー2」が予測した「未来」がどこまで当たっていたのか、色々なメディアで検証されています。

タイムマシンは別として、スマホやインターネットの発展などは、映画が予測した「未来」より、はるかに進んでいると言えるでしょう。

ところでこの「バック・トゥー・ザ・フューチャー2」の中で描かれた「未来」では、天気予報の的中率も格段に良くなっています。到着した未来(2015年)で雨が降っているのですが、ドクが 「この雨はあと5秒後に止む」と言うと、本当に5秒後に雨が止むのです。

実はこのシーンは、「バック・トゥー・ザ・フューチャー」の第一作目と対になっています。

一作目は30年前の1955年が舞台ですが、1985年に戻るためには、どうしても雷の力を借りないといけません。

そこで、時計台に雷が落ちた史実を知っていたドクは、その落雷の力を利用することを思いつくのです。その時、マーティが「天気予報は晴れだよ」と言うのに対し、ドクは「大事な時に予報が当たった試しがあるか」と反論するのです。

つまり、1955年の天気予報があまり当たらない時代と、2015年の秒刻みで予報が当たる時代を映 画のなかで対比させているのです。

10分前に雨粒はできている

では、「バック・トゥー・ザ・フューチャー2」が予測したほどに、現代の天気予報は当たっているのでしょうか。

もちろん秒刻みの予測はどだい無理ですが、私は意外に健闘している、あるいはさらに精度が上がると考えています。

一口に、雨を降らせる雲を雨雲(あまぐも)と言いますが、大きく分けて雨雲には二つの種類があります。一つは、雲が上下方向に発達したもので、これを「対流性の雲」と言います。

もう一つは横に広がって広範囲に雨を降らせるもので「層状性の雲」と 言います。層状性の雲は低気圧や前線などによって出来ることが多く、コンピュータなどの予測である程度事前に予測することが可能です。

一方、対流性の雲は夏の積乱雲が代表格で、急に降って急に止んだりします。

いかにも突然という降り方をするので予測も難しいのですが、逆に言うと雨粒が大きいので、レーダーに反応しやすいのです。

実は、このレーダーに反応しやすいというのが予測にとって武器になるのです。

雨が降ってくると、多くの方は自分が感じて初めて雨を認識しますが、その雨は空高い所から落下してきたものです。たとえば3000メートル上空から秒速5メートルで雨粒が落下してくると仮定すると、いま感じている雨は600秒前、つまり10分前には上空3000メートルにあったものです。レーダーでこの雨をとらえ、瞬時にスマホなりに通知すれば、誰でも10分前にこの雨を予測することができるというわけです。

もちろんこの方法はすでに実用化されており、レーダーなどの進化によって、さらに良くなるというのが私の考えです。

現代の予報はどれほど当たっているか?

「バック・トゥー・ザ・フューチャー2」が制作されていた1985年頃は、日本でも天気予報の精度はあまりよくありませんでした。

そもそも、天気予報の的中率といっても、この予報の客観的な評価というのものが大変難しいのです。

たとえば「晴れ」と言う予報に対して実況も「晴れ」なら問題ありませんが、「曇り」だったらハズレなのか半分アタリなのかなど、過去には様々な議論がありました。そうした議論を重ねて、現在では降水の有無にポイントを置く様になりました。

ちなみに気象庁の予報精度の検証によると、1985年ごろの的中率は82~83%、現在は87~88%なので、この30年で5%くらいアップしたことになります。

この5%の向上を、すごい進歩と評価するか、それほどでもないと思うかは、議論の分かれるところでしょう。

天気予報の精度 (気象庁)

http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/kensho/yohohyoka_top.html