何万年前は別として、有史(過去2000年)以来、最も気温が高かったのは、西暦1000年(800~1300年)頃と言われています。もっとも当時は正確な温度計があるわけではありませんから、木の年輪の幅や、氷床に含まれる大気の組成などから推定された気温ということになります。

気象の世界では「中世温暖期」と呼ばれ、北極海なども今より海氷が少なく、バイキングなどが活躍した時代でもあります。現在は陸氷に覆われているグリーンランドも、実際に緑の大地で、氷の下からはワイン作りの道具なども発見されているそうです。

1000年前というと、日本では平安から鎌倉時代で、やはり気温が高かったと言われています。「気候の語る日本の歴史」(山本武夫著)という本には、宮中(京都)でお花見が行われた日時(サクラの満開)から、現代よりも気温が高かったのでないかとの論証がされています。

また、鎌倉時代に書かれた兼好法師の「徒然草」には”家の造りようは夏をむねとすべし、冬はいかようにも住まう・・・・・」との表現があります。これなんぞも、夏が暑いがゆえに、寝殿造りのように池や水回り、そして風通しを考えて自然に暑さ対策をしていたと考えられるのです。

そして現代。近年の暑さは、有史以来最も気温が高かったといわれる1000年前に比べても、突出して高くなっていると思われます。近代的な気象観測が行われたのは約100年ほどですが、日本での高温の記録のほとんどが、この十数年の間に出現しています。

私は、2010年の記録的大猛暑(東京で真夏日71日・猛暑日13日)のときに、平安時代以来の猛暑ということで「千年猛暑」と名付けて、発言していました。最近、ネット上で「千年猛暑」という言葉が散見されますが、私の真意は「千年猛暑の時代」ということで、ある特定の年の猛暑を言ったわけではありません。

しかし、今年も猛暑になりそうな気配で、まさに「千年猛暑の時代」を我々は生きているのだと思います。

中世温暖期

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E4%B8%96%E3%81%AE%E6%B8%A9%E6%9A%96%E6%9C%9F