南半球は低温でも、先月は観測史上もっとも暑い9月に

(写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート)

ヨーロッパのコペルニクス気候変動サービスによると、先月は観測史上最も暑い9月だったようです。

先月の世界の平均気温は、過去30年間(1981-2010年)のそれに比べ0.57℃も高く、2016年と並んで9月としては史上最高となったということです。また北極海では海氷の面積が例年より36%も減少し、過去3番目に小さくなりました。

北半球は記録的高温

地域別ではどれほど暑かったのでしょうか。下が記録的な高温となったところのリストです。

シンガポール】月平均気温は29℃で、9月の観測史上最高気温

中国】日最高気温38.1℃。史上もっとも遅い時期に38℃超え。(トルファン)

ラオス】日最高気温37.0℃。9月の観測史上最高気温。(ルアンパバーン)

モンゴル】日最高気温31.9℃。9月としては30年ぶりの高温。(ザミンウード)

イラン】日最高気温49.0℃で。9月後半としては世界の最高気温記録。(デロラン)

カザフスタン】日最高気温40.0℃。北緯40°以北における秋の観測史上最高気温。(ウランベル)

グアドループ】日最高気温36.6℃。観測史上最高気温

クウェート】日最高気温47.4℃。9月としては30年ぶりの高温。(スライビア)

南アフリカ】日最高気温41.3℃。9月の観測史上最高気温。(ヴィオールスドリフ)

アメリカ】50地点で9月の観測史上最高気温。12,000地点で日最高気温記録。 (ハワイ州、アラスカ等)

≪※Gioclimat等を参考》

このほかにヨーロッパでも多くの場所で高温が続きました。

南半球は低温

一方で、春を迎えた南半球では低温となったところがありました。

例えばニュージーランドは、今世紀4番目に寒い9月となった他、オーストラリア南部アルゼンチンチリなどでも平年よりも寒い月となりました。

その背景には、高度30~50キロ付近の高層の気温が急上昇する「成層圏の突然昇温(SSW)」と呼ばれる現象があります。

北半球ではしばしば発生しますが、南半球ではこれまでに2回しか観測されたことのない現象です。しかも今回は数日間のうちに50℃近く上昇し、史上最強規模ともいわれています。大規模なSSWが起きると、低層の風向を変化させ、局地的に気温が低くなることが知られています。

2018年の冬も北半球でSSWが発生したために、ヨーロッパが記録的な寒波に襲われました。

(↑成層圏の気温が急上昇しているのがわかる)

2019年も記録的に暑い年に

こうした南半球の低温にもかかわらず、地球全体としては観測史上もっとも暑い9月となったのです。

今年は6月、7月ともに観測史上もっとも高温8月は史上2番目に高温の月となりました。また10月に入ってからも、日本では、のべ222か所で月間最高気温を記録したほか、アメリカ首都でも36.7℃となるなど、季節外れの暑さが続いています。2019年は史上1番目か2番目に暑い一年となるかもしれないとも予想されています。