天を突く「水上竜巻」シンガポールで発生

(写真:アフロ)

11日(土)朝、シンガポールで巨大な水上竜巻が発生しました。

下の映像には、まるで海と空を結ぶ管のように、完璧なまでに直立した水上竜巻が映っています。

目撃者によると、この水上竜巻は最初のうちは弱くなって消えかけたりしたものの、海岸に近づくと大きくなり、20分ほど続いたとのことです。

北東モンスーン(12~3月)と南西モンスーン(6~9月)という、二つの雨季の狭間である今頃は、水上竜巻が発生しやすい時季のようです。またシンガポールでは、一年に3回ほどの頻度で水上竜巻が観測されています。

同国には昨年も水上竜巻が現れ、ボート3台が飛ばされる被害が出ました。

水上竜巻と竜巻の違い

「水上竜巻」と「竜巻」の違いは、発生場所が海か陸かの違いです。

水上竜巻は英語でWater Spoutといい、Spoutとは噴出や噴水を意味します。

上の映像のように、水上竜巻は海水を吸い上げているように見えますが、これは海水ではなく、竜巻内部の気圧の低下によって冷やされた水蒸気からなる水滴が集まってできたものです。海上は水蒸気が多いために雲が発生しやすく、陸上よりも発生数が多くなります。

水上竜巻の被害

たいてい弱くて細いものが多い水上竜巻ですが、時に強大なものが発生し、被害をもたらすことがあります。

例えば米カリフォルニア州では、5トンもあるクルーザーが吹き飛ばされる被害が報告されています。

また今から一世紀以上前に起きた、とある事件にも、水上竜巻がかかわっていた可能性があるようです。

謎の残る幽霊船

その事件というのは、1872年に起きた帆船メリー・セレスト号の乗組員失踪事件です。

この帆船は大西洋のアゾレス諸島沖で発見されました。おかしなことに、船内には食べかけの朝食がテーブルに並び、つい先ほどまで船員が作業をしていたような痕跡が残っていたにもかかわらず、乗っているはずの11人が乗っていなかったのです。

事件後150年間、様々な憶測がされてきましたが、その一説として、水上竜巻が船に衝突して乗組員がパニックになって逃げたからではないかと考えられています。