【ハリケーン・マイケル】カトリーナよりも強い勢力でフロリダ上陸か

10月9日マイケルの衛星画像。右上に写る陸地がフロリダ半島。(提供:NOAA GOES-East/ロイター/アフロ)

マイケル(Michael)といえば、全アメリカ男性の2.5%を占め、4番目に人気のある名前ですが、同じ名前のハリケーンがアメリカ本土で猛威を振るうおそれが出ています。

マイケルは現地時間10日(水)午後にフロリダ州に上陸し、その後ハリケーン・フローレンスにより甚大な被害が出たばかりのノースカロライナ州などへと進む見込みです。

マイケルの現況

現地時間10日(水)3時のマイケルの中心気圧は957hPa、最大風速は57メートルで、ハリケーンの階級では3番目に強い「カテゴリー3」の勢力です。(※その後6時には「カテゴリー4」に発達しました)

マイケルはすでに中南米に大雨をもたらし、ホンデュラスやニカラグアなどで13人が死亡、数千人が避難したと伝えられています。

(↑キューバでの被害の様子)

マイケルの予想進路

National Hurricane Centerの予想進路に筆者加筆
National Hurricane Centerの予想進路に筆者加筆

マイケルは、今後30℃近い温かな海面を移動するためにさらに発達をし、現地時間10日(水)午後にも「カテゴリー4」の勢力で、フロリダ州北西部に上陸するおそれがあります。

2005年に死者1,800名という全米史上最悪のハリケーン被害を出したカトリーナでも、上陸時の勢力は「カテゴリー3」で1ランク弱い勢力でした。

マイケルはフロリダ上陸後、アメリカ南東部をなぞるようにジョージア州、サウスカロライナ州、そして先月フローレンスの被害を受けたばかりのノースカロライナ州へと進む見込みです。

フロリダ州などでは非常事態宣言が発令され、厳重な警戒態勢が敷かれています。フロリダ州知事は、このモンスターストームにより、場所によっては完全に壊滅状態に陥る可能性があると危機感をあらわにしています。

予想される被害

最大で4メートルの高潮が予想され、海岸線の浸食や洪水の危険が非常に高まっています。また最大瞬間風速72メートルと、トラックが横転し、家屋が倒壊するような暴風に加え、竜巻や300ミリの大雨も予測されています。

フローレンスの被害

ノースカロライナ州などにとっては、先月14日に「カテゴリー1」の勢力で上陸したフローレンスに続き、1ヶ月間で2つ目のハリケーンとなります。フローレンスは上陸後に停滞したために900ミリ以上の雨が降って、ノースカロライナ州のハリケーンの降雨記録を塗り替えました。フローレンスによる全米の死者数は50人以上、また経済損失は380億ドルにも及ぶといわれています。

「カテゴリー4」でフロリダ州北西部上陸なら史上初

年間で平均0.7個のハリケーンが上陸するフロリダ州は、全米でもっともハリケーンの上陸数が多い州です。ただ1851年の統計開始以降「カテゴリー4」の勢力で、フロリダ州北西部に上陸したハリケーンは一つもありません。

また「カテゴリー3」での上陸も5年に1度くらいの頻度と少なく、1950年以降では1975年のエロイーズ、1995年オパール、そして2005年のデニスのみです。

赤色の箇所はフロリダ・パンハンドルと呼ばれる。海岸線はハリケーンからの南寄りの風で高潮被害が起きやすい。
赤色の箇所はフロリダ・パンハンドルと呼ばれる。海岸線はハリケーンからの南寄りの風で高潮被害が起きやすい。

今回のハリケーンの接近でもっとも懸念されているのは、高潮被害です。

フロリダのメキシコ湾岸は直角に曲がった形状をしていて、今回のようにハリケーンが湾の内側から進んできた場合、南よりの風によって高潮被害が大きくなりやすいのです。気象局は520キロ以上にわたって海岸線で浸水が起きるおそれがあると警告しています。