バングラデシュ「国家史上最悪の土砂災害」発生 

6月13日、バングラデシュ南東部の様子(提供:ロイター/アフロ)

未曾有の土砂災害

現地時間12日(月)から13日(火)にかけて、バングラデシュ南東部で起きた土砂災害による死者が、150人以上に上っています。当局は「国内史上最悪の土砂災害」と発表しており、死者数は今後もまだ増える可能性があるようです。犠牲者の中には、救助に駆け付けた複数の兵士も含まれており、二次災害によりさらに被害が拡大している状況です。

特に被害が大きかったのはランガマティ地区で、この場所だけで100名近くが亡くなりました。ここでは、発達した低気圧の直撃によって、24時間に343ミリの大雨が降りました。この地区の月間降水量の平均は500ミリなので、24時間で20日分の雨が一気に降った計算になります。

NASA
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今回事故が起きたバングラデシュ南東部は丘陵地帯で、今からちょうど10年前の6月にも大規模な土砂災害が発生し、130人以上の犠牲者が出ています。土砂災害の起きた日は、今回と二日違いの6月11日のことでした。

バングラデシュでは、6月から10月にかけてがモンスーンの時期に当たり、年間降水量の8割の雨が降るために、頻繁に土砂災害や洪水が発生します。

災害国・バングラデシュ

バングラデシュは世界有数の災害発生国です。これまでにもサイクロン、洪水、土砂崩れ、反対に干ばつなどによって多くの死者が出ています。

先月、国際気象機関(WMO)が史上最悪の被害を出した5つの自然災害を発表しましたが、その中にもバングラデシュが含まれています。

まず、サイクロンによって世界最多の犠牲者を出した国であることです。1970年11月に南部に上陸したサイクロン・ボラは、巨大な高潮を引き起こし、30~50万人以上とも言われる死者を出しました。

また、竜巻によって世界最多の死者数を出した国でもあります。1989年4月に発生した竜巻は、2つの村に壊滅的な被害を与え、1300人が死亡、8万人が家を失うという惨劇を引き起こしました。

バングラデシュが災害国である理由は、人口密度が大きいことや、国土の9割が「ベンガル・デルタ」と呼ばれる低地であり、洪水や高潮の影響を受けやすいことが挙げられますが、近年ではさらに、違法な森林伐採も要因となっているようです。