アメリカ北東部 季節外れの暴風雪で非常事態宣言発令中

NYCでは2日間で60センチの大雪が予想されている。NOAA/NWS

アメリカ北東部では、急速に発達する低気圧の影響で、15日(水)にかけて記録的な豪雪と低温が予想されています。ニューヨーク州とニュージャージー州では非常事態宣言が出され、航空便が相次ぎキャンセル、また多くの学校が休校になるなど影響が広がっています。

雪嵐の正体はノーイースター

14日の予想天気図。アメリカ東岸に暴風雪の正体、ノーイースターがある。NOAA
14日の予想天気図。アメリカ東岸に暴風雪の正体、ノーイースターがある。NOAA

この雪嵐をもたらすのは、アメリカ東岸を北上する低気圧です。今後東進してくる他の低気圧とも合体し急速に発達、爆弾低気圧となって、14日(火)午後にアメリカ北東沖に到達する見込みです。

この低気圧は、ノーイースター(「北東風」の意)と呼ばれ、アメリカ北東部に大雪・低温をもたらす典型的な嵐です。これは関東南部に雪をもたらす「南岸低気圧」のような存在と言えるでしょう。

15日(水)未明までに予想される雪の量は、ニューヨークシティで最大60センチ。また最大瞬間風速は20メートルにも及び、視界がほぼゼロになる、いわゆるブリザードの状態になることが予想されます。ニューヨーク州を含めた計8州にブリザード警報が発令され、警戒態勢がしかれています。

史上最悪の3月の雪嵐か

この嵐はどれだけすごいのでしょうか。

一つの嵐によってニューヨークシティに降った史上最も多い雪の量は去年1月22~23日の70センチ、そしてこれまでの3月の最大は1888年3月12日~14日の53センチです。

アメリカ気象局は、現地時間14日(火)から15日(水)未明にかけて、最大60センチの雪を予想していますから、もし本当にこれほどの量の雪が降れば、3月としては史上最大の記録ということになります。

なお、過去ニューヨークシティを襲った記録的な10個の雪嵐のうち、8個がここ20年以内に発生しており、温暖化が大雪をもたらしていると指摘する研究者もいます。

ワシントンの桜に危機

豪雪、強風に加え、心配されるのは低温です。NYの予想最低気温は火曜日-7℃と、真冬の時期の気温よりもさらに低くなっています。

しかし実は、今冬は記録的な暖かさが続いていました。ワシントンDCでは史上最も暖かい2月となったほどです。そのおかげでポトマック公園の桜はすでに咲き始めていて、19日(日)から22日(水)にかけて満開になるとの予想が出ています。平年は4月1日ですから、2週間も早いのです。

ワシントンDCの天気予報。NWS
ワシントンDCの天気予報。NWS

ここにきての冬の逆戻りに、桜を管理する公園は頭を抱えています。というのも、気温が-3℃になると桜の1割、さらに-4℃になると9割が失われてしまうおそれがあるためです。水曜日夜は-6℃まで下がると予想されており、今回の雪嵐は桜にとっても大きな痛手となりそうです。

追記(3月16日):この雪嵐による死者はアメリカで6名、カナダで5名にものぼりました。NY州ビンガムでは、観測史上最も多い80センチの降雪を観測しています。しかし一方で、NYCにあるセントラルパークでは19センチにとどまりました。外電によると、大豪雪の予想に反して雪が少なかったことから、気象局への苦情が相次いでいるようです。4年前の東京の雪予想を彷彿させます。