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サイクロン・ウィンストン、フィジー直撃か

森さやかNHK WORLD 気象アンカー、気象予報士
画像:NASA/LANCE/EOSDIS

追記 (21日の情報)

- 土曜夜(20日)、ウィンストンはフィジーを直撃した

- フィジーの観測史上、最強サイクロンとなった

- 最大瞬間風速84.9メートルを記録した

- 少なくとも6名の死亡が確認されている)

サイクロン・ウィンストン

南半球で大変なことが起きている。

フィジーの観測史上、かつてないほどに発達したサイクロンが、現地時間の今夜(20日)直撃する予想がでている。最悪の場合、街に壊滅的被害が及ぶ恐れもあるという。

フィジー気象局20日朝発表のサイクロン進路図
フィジー気象局20日朝発表のサイクロン進路図

フィジーの気象当局の今朝の発表によると、サイクロン・ウィンストンの中心気圧は920hPa、最大平均風速は62メートル。サイクロンのカテゴリーの中で最も強いカテゴリー5の強さとなっている。これは、スーパー台風に匹敵する、猛烈な嵐である。

発達の理由の一つに、エルニーニョ現象に伴う海水温の上昇がある。この海域の海水温は30度近くもあり、例年よりも1度以上高くなっている。

今後の予想

ウィンストンは、今後もまだまだ発達し、フィジーの本島に最接近する今夜頃、最も発達する見通しだという。

フィジーではすでに多数の人々が避難し、空の便や船も相次いで欠航を決めている。

NHK WORLD 気象アンカー、気象予報士

NHK WORLD気象アンカー。南米アルゼンチン・ブエノスアイレスに生まれ、横浜で育つ。2011年より現職。英語で世界の天気を伝える気象予報士。日本気象学会、日本気象予報士会、日本航空機操縦士協会・航空気象委員会会員。著書に新刊『お天気ハンター、異常気象を追う』(文春新書)、『いま、この惑星で起きていること』(岩波ジュニア新書)、『竜巻のふしぎ』『天気のしくみ』(共立出版)がある。

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