センバツ8強決まる! 球数制限との戦いも!

投手力のいいチームが目立つ8強の顔ぶれ。準決勝に勝ち進むのはどこか(筆者撮影)

 センバツは8強が出揃った。投手力のいいチームが優勢の大会となり、試合日程が過密になるここからは、球数制限という厄介なルールとの戦いも待っている。

仙台育英(宮城)-天理(奈良)

 ともに投手力の良さが際立つが、起用法は対照的だ。多彩な投手を使い回す仙台育英に対し、天理は193センチ右腕の達孝太(3年=タイトル写真)が2試合連続完投。2回戦では自己最速の148キロをマークして、今大会屈指の強打と言われた健大高崎(群馬)を2安打に完封した。仙台育英は、2回戦でエース・伊藤樹(3年)を温存できたのが大きい。この試合も継投になるだろうが、ロングリリーフできる強みもあり、リードする展開で終盤を迎えたい。

東海大相模(神奈川)-福岡大大濠(福岡)

 打線が低調で、投手陣の踏ん張りに比重がかかる東海大相模は、エース左腕の石田隼都(3年)を救援に回し、相手の反撃を断っているが、この試合は1回戦で好投した右腕・石川永稀(3年)の先発か。福岡大大濠は、エース左腕の毛利海大(3年)の消耗が気がかりなところ。2回戦では具志川商(沖縄)にしつこく攻められ、10回途中で馬場拓海(2年)にマウンドを譲った。毛利の状態次第では、馬場の先発も考えられる。お互い、過去2試合は投手の力に頼っただけに、打線が早めに援護できるか。

明豊(大分)-智弁学園(奈良)

 2回戦で復調の兆しが見えた明豊投手陣と智弁打線の対決。明豊は、1回戦で不調だったエース・京本眞(3年)を起用できるか。智弁は2回戦で小畠一心(3年)が完投し、エース左腕の西村王雅(3年)を温存できた。この試合は西村の力投に期待したい。智弁打線は下位までむらなく打てるが、主軸の前川右京(3年)、山下陽輔(3年=主将)に本来の当たりは出ていない。彼らが活躍すると勢いづくので、明豊投手陣は、細心の注意を払うべきだろう。

東海大菅生(東京)-中京大中京(愛知)

 2回戦で劇的な逆転サヨナラを演じた東海大菅生は、最終回にようやくエース左腕の本田峻也(3年)が登板できた。本調子とは言えなかったが、エースの頑張りでチームが一丸になったはずだ。中京大中京は、エースの畔柳亨丞(3年)が、2回戦のあと、「疲れが取れていない」と話したことからも、万全で準々決勝に臨めるかは微妙だ。となると、両校控え投手の出来がカギを握りそうで、乱戦になる可能性もある。後述する球数制限とも相まって、畔柳の起用法が、試合の展開を大きく左右しそうだ。

智弁ー大阪桐蔭戦が響く

 中国、四国勢はすべて姿を消したが、レベルの高い近畿勢は、奈良で2強を形成する天理と智弁学園が残っただけ。両校が揃ってセンバツ8強に残るのは44年ぶりで、この時は、智弁が4強まで進んだ。優勝争いの中心になるとみられた大阪桐蔭と智弁の1回戦での激突が、大会そのものを大きく混乱させた。そしてこの先、相手との戦いではない強敵が待ち構えている。

「球数制限」との戦いも

 それは、今大会から本格導入された「球数制限」だ。1週間で500球以内というもので、1回戦の登場が遅かったチームが圧倒的に不利なルールと言える。2試合完投の天理の達は、初戦が20日だったため、1回戦の161球は対象外となる。このまま5試合を完投するとしても、3試合分しかカウントされない。対して、中京の畔柳は、初戦が25日だったから7日以内にある準決勝までの4試合で、500球を超える可能性がある。ちなみに畔柳は、ここまでの2試合、16イニングで241球を投げている。日程運に恵まれなかった監督は、頭が痛い。