九州北部はこの夏、前線の影響で記録的な大雨となりました。最新の3か月予報では、秋の9~11月にかけても雨量が多くなる可能性が予測されています。

秋雨前線の影響に加え、台風も立て続けに発生していて、今後の気象情報に注意が必要です。

8月は記録的な大雨に

8/11~17 大気の流れ模式図 (気象台の分析を元に筆者作成)
8/11~17 大気の流れ模式図 (気象台の分析を元に筆者作成)

福岡管区気象台は、先週夏の天候まとめを発表しました。九州北部の8月の地域平均降水量は1946年の統計開始以来最も多く、記録的な多雨となりました。

福岡県大牟田市や佐賀県嬉野市、熊本県菊池市などでは、1000ミリ以上の雨を観測し、8月として平年の5倍を超えています。大雨の原因は前線の停滞です。例年なら九州を覆っている太平洋高気圧の勢力が弱く、高気圧の北側に前線が停滞、暖湿気の流入が続きました。

各地で被害が相次ぎ、大雨に関連する死者・行方不明者は九州北部だけで6人(※1)、被災地ではいまも復旧作業が続けられている状況です。

9月も前線の影響受けやすい

秋の降水量予想 (提供:ウェザーマップ)
秋の降水量予想 (提供:ウェザーマップ)

9月に入っても前線の影響を受けやすくなっています。福岡では今月に入ってから5日雨を観測していて、総雨量は既に9月の平年1か月分の約9割に達しています。

最新の3か月予報によると、九州北部では9~11月にかけても平年より降水量が多くなる可能性があると予測されています。

また、注意が必要なのは前線による雨だけではありません。9月に入り台風が立て続けに発生していています。

台風の上陸が最も多いのは9月

台風の接近・上陸数 (筆者作成)
台風の接近・上陸数 (筆者作成)

台風の発生数が多いのは夏から秋にかけてで、接近数が特に多いのは8~9月です。また、上陸数に絞って見ると、最も多いのは9月となっています。

今年5月まで使われていた旧平年値(1981~2010までの平均)では、8月の上陸が最も多くなっていましたが、現在使われている平年値(1991~2020までの平均)では上陸最多が9月に変わっており、9~10月の接近・上陸数がやや増えている状況です。

ことしは既に2つの台風が上陸していますが、秋にかけても注意が必要でしょう。

台風14号の進路は?

台風14号の予想進路 (提供:ウェザーマップ)
台風14号の予想進路 (提供:ウェザーマップ)

目下注意が必要な台風14号は、現在海面水温の高い海域を進んでいて、中心気圧は935hPaと猛烈な勢力に発達しています。

今週末には沖縄・先島諸島に接近する恐れがあり、その後の進路は不確実性が高くなっています。東寄りのコースを通った場合には、来週、九州近づく恐れがあります。

また、台風の直接的な影響がなくても、熱帯由来の暖湿気が前線を刺激し、雨量が多くなるかも知れません。今後も最新の気象情報にご注意ください。

※1 人数は8/20発表の速報値より集計