ごみ屋敷の解決につながるために知っておきたい10個の理由(1)

ごみ屋敷は、本人にとっても周囲の人にとっても、困ったもので解決したい課題です。

前回の記事

なぜゴミ屋敷対策法案は問題を悪化させるのか?

出典:yahoo!ニュース個人

で、ごみ屋敷解決のためには、ご本人に命令したり罰したりしても解決しないし、かえって追い詰めるだけになってしまうことと、ごみ屋敷になる理由を明らかにして、その上で、適切な支援をすることが解決につながるといった意見を書きました。

今回は、解決につながる考え方を、より具体的に書いていきたいと思います。

※足らない部分や、間違いもあるかもしれませんので、その場合は、コメント欄で教えていただけましたら幸いです。

もくじ

1、 ごみがたまるのは結果であって、解決すべきは原因

2、 理由を明らかにするには、本人に聞くしかない

3、 理由を明らかにするために知っておきたい10個の分類

4、 10個の分類の説明

5、 ごみ屋敷で困ること3つ(火事、不衛生、倒壊)のときに強制介入する

6、 では、どう解決していくか

7、 おわりに

1、 ごみがたまるのは結果であって、解決すべきは原因

なぜ、屋敷がごみだらけになってしまうのでしょうか。

これは、前回も書きましたとおり、

「たまる速度が捨てる速度を上回った」

からです。

そして、解決するためには、

「なぜ、たまるのか?」の理由(課題)を明らかにすることが重要です。

理由さえ分かれば、それぞれの理由に対して支援の計画をたてていくことができます。

ごみがたまることそのものは、本人が抱えている課題にとっての、結果でしかありません。結果だけを処理しても、原因、課題が残ったままなので、すぐに元に戻ってしまうというわけです。理由(課題)がわからないまま闇雲にごみ(結果)を捨てたために、あとあと余計に問題が複雑になった、というのは、ごみ屋敷問題に限らずよくあることかもしれません。

2、 理由を明らかにするには、本人に聞くしかない

当たり前のことではありますが、実際はできていないことも多いようです。というのも、ご本人とコミュニケーションをとるのが難しくなっていたり、そもそもご本人も、ごみがたまる理由がわからなかったりする場合があるからです。

また、周囲の人が、「人に迷惑をかけていることがわかっていない」「わざとやっている」と、状態だけをみて決めつけてしまっていることもあります。「何度注意してもわからないんだ」と言う方の中には、たまってしまう理由を本人に聞いたことがない人もいます。

何度も書きますが、ごみがたまるのは結果であって、その理由を解決しなければ、ごみ屋敷問題は解決しません。

理由は、本人に聞くしかありません。

そこで重要なのが、コミュニケーションです。

とはいっても、言葉によるコミュニケーションがとりにくかったり、本人も理由が分からなかったりといった場合には、コミュニケーションをとるといってもどうしたらいいかと悩むところです。

ここで必要になってくるのが、聞き手の聴く力です。本人が言った言葉や行動を観察して、理由を明らかにしていく力が、聴く力です。

では、どうしたら、この聴く力を高めることができるでしょうか。

それには、聞こうと思う態度と、知識が必要だと言われています。

「大工と話すときは大工の言葉を使う」

「コミュニケーションを成立させるものは受け手である」

(ピーター・F・ドラッカー)

大工さんと家を建てる話をするときに、大工さんの使っている道具や言葉の文化を知っていたほうが、より思いを伝えることができます。同様に、ごみ屋敷になることに、どういった理由があるかをあらかじめ知っていたとしたらどうでしょうか。まったくの空想で聞くよりも、理由を分類しながら聴いたり感じたりすることができるはずです。

また、聴き出すためには、コミュニケーション能力が求められます。コミュニケーションはお互いに取るものではありますが、相手のことをコントロールすることはできないもの。できることは、自分をコントロールすることだけです。

そこで、コミュニケーションを成立させなければと思ったならば、相手を尊重し、相手の考えを決め付けることなく、能動的に聴くことが重要になってきます。

3、 理由を明らかにするために知っておきたい10個の分類

物を集める速度の速い人から、物を捨てる速度が遅い人まで、人それぞれです。両方の理由が絡み合っていることもあります。

次にあげた10個は、それぞれ独立しているわけではありません。いくつかの理由が重なっている人が多いようです。理由がわかると、解決策がみえてきます。

1) 大切な物やこだわっている物が大量にある人

2) 衝動的に買ってしまう人

3) 何でもかんでも集めてしまう人

4) 買ったことを忘れてしまう人

5) 大事な物とごみとの区別がつかない人

6) ごみをためちゃいけないことがわからない人

7) 捨てる体力がない人

8) 捨てること片付けることが極端に苦手な人

9) お金がない人

10) 捨て方がわからない人

次の項では、それぞれについて説明を加えていきます[2]へ