ステマ疑惑!テレビ朝日の番組 あなたはどう考える?

9月25日のテレビ朝日『プロから学ぶ生活術 ダメだし!アドバイザー!』の画像

 週刊新潮が火をつけたテレビ番組の「ステマ手法」疑惑。

岩手放送の他に週刊新潮が問題視したキー局の番組を見てみよう

 

今回はテレビ朝日の番組の一つを検証してみる。

 テレビ朝日の

『プロから学ぶ生活術 ダメだし!アドバイザー!』

という番組で日曜午後に放送されている。

番組のホームページによると、芸能人の私生活を映し出しながら資産運用法や健康法、料理、掃除術などについて様々な専門家がダメ出しする、という番組コンセプトのようだ。

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◇番組内容

「お金」のプロが伝授!失敗しない資産運用術とは!?お金の無駄遣いを徹底ダメだし!

「料理」のプロが伝授!極ウマ絶品“から揚げ"“餃子"の作り方!超簡単テクニック!!

「掃除」のプロが伝授!掃除をするときの注意点!! など

◇出演者

【MC】タカアンドトシ

【ゲスト】大鶴義丹、高橋茂雄(サバンナ)、立石諒、東尾理子、松本伊代 ※50音順

【進行】新井恵理那

出典:テレビ朝日 番組ホームページ

 週刊新潮がこの番組について「R-1ステマ」の疑惑を記事にしたのは、2016年9月25日(日)放送分 だった。

 内容は、後半の「健康」のコーナーで塩分を過剰に摂取するほか飲酒や喫煙の習慣がある、お笑いコンビ「バイきんぐ」の西村瑞樹の健康状態にダメ出しをするという設定。秋津壽男医師が「腸内フローラを整えて免疫力をアップさせる」ことをアドバイスする。

 がん細胞を破壊する「NK細胞」を活性化させるために、番組ではスタッフがの奥村康・順天堂大学医学部免疫学特任教授兼アトピー疾患研究センター長にインタビューに行く。

「NK細胞を活性化させるためにはどうすればいいですか?」という質問に対して、奥村特任教授は

(1)軽い運動(2)規則正しい生活(3)よく笑う、ことが大切だと説明する。

さらに奥村康特任教授は

「私達の研究でNK細胞活性を上げることができるのは

乳酸菌が入ったヨーグルト

を摂る」

ことだと語る。

テレビ朝日の番組で登場する奥村康・順天堂大特任教授インタビュー
テレビ朝日の番組で登場する奥村康・順天堂大特任教授インタビュー

 このインタビューでは「乳酸菌が入ったヨーグルト」は赤色で強調されている。

 彼はさらに

「中でも最も注目されているのが

R-1乳酸菌

のヨーグルト」

と語るが、その際に「R-1乳酸菌」が赤色の字幕で強調され、

続いて乳酸菌の写真など3カットにわたって

R-1乳酸菌

が赤字テロップで強調されて説明が入る。

赤い色は「R-1」の代名詞でもある。

また使用されているR-1の乳酸菌の写真も「明治」のHPのものと良く似ている。

強さ引き出す乳酸菌

1073R-1乳酸菌とは?

出典:株式会社 明治「明治プロビオヨーグルトR-1」ホームページ

 がん細胞を殺すNK細胞を活性化させるのだと説明される。

「R-1乳酸菌がNK細胞を活性化させる研究はイギリスの学術誌にも掲載されました」

というナレーションも入る。

 この後で、

「山形県舟形町」と「佐賀県有田町」でR-1乳酸菌の入ったヨーグルトを摂取した高齢者のグループで風邪を引くリスクが低下したという実験データのグラフが出てくる。

 実は、この部分、問題の発端になった岩手放送が昨年9月に東北5県で放送した『宮下・谷澤の東北すごい人探し旅~外国人の健康法教えちゃいます!?』と極めて似ている。

 岩手放送にも奥村特任教授のインタビューが登場するほか、「佐賀県有田町」と「山形県舟形町」についての実験データのグラフも出てくるのだ。

 このデータは実は株式会社 明治の関連ホームページでも登場する。

乳酸菌1073R-1株を使用したヨーグルトを食べた群は、有田町では0.44、舟形町では0.29、2つを統合して分析すると、0.39とリスクが大きく減少したのです。

出典:明治ヨーグルトライグラリー

 岩手放送は週刊新潮の発売前日のタイミングで会社のホームページに

研究成果の提供を受けた事実はありますが、宣伝担当の方が番組制作にかかわった事実はありません。

出典:岩手放送のホームページ(12月14日付)

と弁明している。

 つまり、当初は番組審議会で審議委員に対してしていた「タイアップ」だったという説明は「事実誤認」だったとして訂正している。岩手放送がここで言いたかったのは、あくまで明治から「研究成果の提供を受けた事実」はあるが、金などはもらっていない、という主旨なのだろう。

 少なくとも岩手放送は、明治から「研究成果の提供」があったことは公式に認めている。

 では同じようなデータなどが出てくるテレビ朝日は、どうなるのだろう?

 岩手放送の言う「研究成果の提供」は、テレビ朝日に対してもあったのだろうか?

 テレビ朝日の番組でも、「明治」という名前はエンドクレジットに至るまで一切出てこない。

 なかったのだったら、こうしたデータは無断転用なのだろうか?

 もし提供があったのなら、そのことを明示しないのはなぜなのだろうか?

 ことは「健康」という視聴者の身体や命にかかわりかねない重大なテーマなのだ。

 誰がどういう形で調査したデータなのかをきちんと明確に示さないことは放送局として重大な倫理違反だと考える。

 テレビ朝日は、この点について説明する義務がある。

 本日、12月16日も、テレビ朝日では

『プロから学ぶ生活術 ダメだし!アドバイザー!』を放送した。

 番組の終盤で「健康」でインフルエンザ対策がテーマになった時には、やはり「免疫力」が大事という話を医師に話させていた。

 もしも週刊新潮の報道がなかったら、ここで「R-1乳酸菌」に関連するVTRが出てきたとしても視聴者はさほど敏感にはならなかったかもしれない。

 

ネットで問題になった以上に、テレビでも健康をめぐる情報の伝え方はブラックボックスの中だ。

 『プロから学ぶ生活術 ダメだし!アドバイザー!』は、週刊新潮が指摘したキー局の番組のうちのほんの1つに過ぎない。

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