グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンどれが好き? GAFA主体のアンケート調査
IT業界の巨人、グーグル(Google)、アップル(Apple)、フェイスブック(Facebook)、アマゾン(Amazon)、4社の英語の頭文字を取った「GAFA」(ガーファ)という総称がだいぶ浸透してきた。買い物や交通、コミュニケーションなど、世の中の仕組みを劇的に便利に変えてきた立役者だが、一方で市場やデータをめぐる支配力の大きさを警戒し、反発する声も強まっている。
今年に入り、米国や欧州で独占禁止法などに基づいて調査されたり、制裁金を払うよう命じられたりといった動きが目立つようになってきた。日本でも、政府が市場整備に向けた協力をGAFAに要請、意見を聴取している。
強大さゆえに「憎まれ役」にもなりつつあるGAFA。ユーザーの心が離れていっていないか――そうした心配も背景に、各社は自社のブランドやサービスの調査、アンケートを陰に陽に行っている。中には、GAFA内で他社へのライバル意識をうかがわせる「好感度調査」のような設問も。
フェイスブック
フェイスブックでは例えば、利用時に「一部の方のみを対象としたアンケートにご協力ください」といったメッセージが画面に表示されることがある。了解して「アンケートを開始」をクリックすると、「ニュースフィードに表示される投稿についてご意見を」といった質問に進み、3分程度で完了する。自社サービスの向上に役立たせるものとみられる。
アップル
米国では各地のアップルストアで、iPadの使い方や絵文字の描き方といった子ども向けの教室などさまざまな催し「Today at Apple」を無料で開いている。
参加した後は、メールで「〇〇(担当者の名前)はどうでしたか?」といった調査(survey)のメールが届く。率直に「良い」(excellent)から「悪い」(poor)までの5段階評価など、いくつかの設問があり、数分で済む短いアンケート。
アマゾン
昨年9月、アマゾンとして初めてニューヨーク市マンハッタン区にオープンした「アマゾン4スター」(Amazon 4-star)。利用者からの評価が四つ星以上の商品を主に取り扱う実店舗で、2000点ほどを販売する。
お店の入り口付近に「今日の体験を評価してください」(Please rate your experience today)と説明書きのある満足度調査の機械が置いてある。表情が描かれたボタンを押して、4段階で評価する仕組みとなっている。
もっともアマゾンは自社ブランド「アマゾンベーシック」などの製品を数多く展開しているので、自社に対する評価は日々蓄積されている。
グーグル
知り得る限り、グーグルは自社ブランド調査により積極的かもしれない。
同じグループのユーチューブを利用する人は、視聴の前に「質問に答えてください」と協力を求められたことがあるのではないか。そのアンケート、多くは広告主の商品などに対するイメージや利用頻度を問う内容だが、時々自社に関するものがある。
1つは「『グーグルは生活を楽しいものにするのに役立つ製品やサービスを提供している』とどの程度感じていますか?」といった趣旨で「普通、不満、満足」の三択となっている。
より直接的にGAFA各社の好感度を問うものもある。「フェイスブック、アップル、グーグル、アマゾンのうち、どのブランドに好意を持っていますか?」という複数回答の質問で、「上記以外」という選択肢もあった。
選択肢の一番上にフェイスブックが来ているのは、どんな意図があるだろうか。さまざまなアルゴリズムを駆使するグーグルのことなので、いろいろと勘繰ってしまう。
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調査結果はいざ知らず、売上高数十兆円のITの巨人たちと言えどもユーザーに愛されてなんぼ、自社のブランドイメージを重視している姿勢は感じ取れる。
(冒頭を除き、画像はすべて筆者の撮影またはスクリーンショット。一部加工)