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「猛暑」のあとは「梅雨寒」到来か?

三ヶ尻知子気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
気象庁ホームページより(6月2日)

2日も記録的な暑さが続き、京都・舞鶴で35.3度の猛暑日なるなど、全国329地点で30度以上の真夏日になりました。

東京都心は3日連続の真夏日に。この時期(5月下旬~6月頭)に、都心で3日連続の真夏日になるのは、戦後初めてのことです。この時期としては、経験したことないような暑さが続いていますが、この暑さの始まりはお隣中国でした。

ヨーロッパ中期予報センターホームページより加工(5月29日 850hPa気温)
ヨーロッパ中期予報センターホームページより加工(5月29日 850hPa気温)

先月29日、北京で41度を超える観測史上1位の酷暑でしたが、この暑さの原因は高気圧が上空の流れから切り離されて停滞し、地上付近に暑い空気がどんどん溜まったためです。この北京に酷暑をもたらした空気の一部が日本にも流れ込んで、日本でも記録的な暑さになったわけです。今回の日本の暑さの主な原因は、大陸からやってきた暑い乾いた空気ですから、真夏の蒸し暑さと違うのが特徴です。大陸からの暑い空気で猛暑になるのは珍しいことです。

ヨーロッパ中期予報センターホームページより加工(6月3日 850hPa気温)
ヨーロッパ中期予報センターホームページより加工(6月3日 850hPa気温)

東日本や西日本では、3日以降次第に暑さはおさまってきますが、北海道は3日が暑さのピークで、北海道内陸部では、35度以上の猛暑日になるところがありそうです。

「梅雨空」と引きかえに「猛暑」はおさまり、「梅雨寒」の可能性も

2日は九州地方で、梅雨入りとなり、九州では梅雨空と引きかえに暑さはすでにおさまっています。本州でも今週は次第に雨の季節へ移行し、暑さは次第におさまってくる見込みです。また、涼しさをもたらすオホーツク海高気圧が現れる気配もあり、関東や東北地方では、今週後半は冷涼空気が入り、猛暑から一転、来週にかけて「梅雨寒」になる可能性もありそうです。

東京 10日間予報(ウェザーマップ2日発表)
東京 10日間予報(ウェザーマップ2日発表)

本州の梅雨入りは?

典型的な型ではないものの、前線がゆっくり北上する予想のため、本州も徐々に梅雨入りする気配です。一斉に梅雨入りする年もありますが、今年は、西から次第に梅雨の季節に移っていきそうです。

現時点での梅雨入りの可能性は?

中国・四国 3日(火)頃

近畿 4日(水)頃

東海 4日(水)か5日(木)頃

関東甲信・北陸 5日(木)か6日(金)頃

東北 6日(金)~8日(日)日頃

モンスーン不活発で、梅雨前半は雨少なめ

気象庁HPより加工 6月2日14時気象衛星
気象庁HPより加工 6月2日14時気象衛星

地球規模でみると、梅雨は東南アジアのモンスーン(季節風)の一部で、インド洋からの湿った暖かい季節風が、日本付近にも流れ込むことで、梅雨前線が形成されて、雨の季節になります。でも今年は、気象衛星で見ると、東南アジア付近に雲の帯がはっきりせず、梅雨前線のもとであるモンスーンが不活発なことがわかります。インドの気象庁によると、例年よりモンスーンの北上が遅くなっているということです。ですから今年は、今週中に続々梅雨入りの発表があったとしても、梅雨前半の6月の降水量は九州と四国を除いて、少なめの予想。6月は梅雨の晴れ間が意外に多いかもしれません。ただ、降るときは短時間に強く降るパターンで、特に今週は大雨のおそれもあるので注意が必要です。

気象庁ホームページ(1か月予報降水量)
気象庁ホームページ(1か月予報降水量)

7月になるとモンスーンの活動も次第に活発→梅雨前線の活動も活発になるので、7月は、降水量多く、集中豪雨に見舞われる所もありそうです。

気象庁ホームページ(7月予報降水量)
気象庁ホームページ(7月予報降水量)

雨の季節に備えて、ハザードマップの確認、気象情報や自治体から防災情報の入手方法を早めに確認しておくことをおすすめします。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

1996年に気象予報士の資格取得。大分県出身。日本テレビ、NHKを経て、現在は、TBSテレビ気象キャスター。南国から雪国まで住んだ経験を活かし、主婦目線、母目線で天気を解説。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など

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