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ラグビー祭りだ!-日本代表OB×豪州代表OB

松瀬学ノンフィクション作家(日体大教授)
クラシックワラビーズ×クラシックジャパンの親善試合イベント(写真:筆者)

 スポーツはノスタルジーである。ラグビーは仲間づくりでもある。ラグビーワールドカップ(W杯)で盛り上がる中、かつてラグビー界を湧かせた元日本代表と元オーストラリア代表が親善試合で対戦することになった。目的はもちろん、国際交流。1987年の第一回W杯で日本代表の主将を務めた林敏之さんは、「みんなでラグビーを楽しもう」と声をはずませる。

 「ラグビー仲間が集まるのっていいじゃないですか。どちらかというと、僕らは(ビールを)飲むのが主体だけど。ははは。けがしないよう、いい汗かいて、ビールを飲んで、パブリックビューイングでジャパンを応援しましょ」

 題して、『ワールド×ラグビー』。28日の土曜日、東京都武蔵野市の武蔵野陸上競技場で開かれる。午後1時45分キックオフ予定のメインイベントが、元日本代表選手で編成される「クラシックジャパン」と元豪州代表チームの「クラシックワラビーズ」のドリームマッチとなる。クラシックジャパンには、歴代の70人以上の日本代表OBがつどうことになった。

 予定では、林敏之さんほか、伊藤忠幸さん、島崎文治さん、村田義弘さん、南川洋一郎さん、谷藤尚之さん、石山次郎さん、千田美智仁さん、吉野俊郎さん、藤田剛さん、沖土居稔さん、大八木淳史さん、桜庭吉彦さん、吉田朋生さん、篠塚公史さんらそうそうたるメンバー。

 ワラビーズ(豪州代表の愛称)OBでは、2007年ラグビーW杯で主将を務めたスターリング・モートロックさん、ジョージ・スミスさん、ネイサン・シャープさん、スティーブ・ムーアさんら16人が参加する。

 親善試合のあとは、子どもたちのタッチラグビー体験で歴代の名選手と触れ合い、交流を深めてもらうことになっている。

 午後4時15分からは、ラグビーW杯の日本代表×アイルランド(静岡・エコパスタジアム)を会場内のトラックに設置された大型ビジョンのパブリックビューイングで観戦するプラン。日本代表OBや豪州代表OBがその場で解説してくれるそうだ。

 事前申し込みは不要で入場無料。みんなでラグビーをエンジョイしましょ、といったイベントである。主催が武蔵野市と武蔵野市教育委員会、主管は武蔵野生涯学習振興事業団。

 林さんは、日本×アイルランド戦について、「(日本の)フォワードには当たり負けないで、いいタイミングでボールを出してほしい。互角にやってほしい。いや、勝ちにいってほしいよね」と期待する。

 「エコパに行けない人も多いでしょ。それなら、パブリックビューイングで一緒にジャパンを応援しましょ」

ノンフィクション作家(日体大教授)

早稲田大学ではラグビー部に所属。卒業後、共同通信社で運動部記者として、プロ野球、大相撲、五輪などを担当。4年間、米NY勤務。02年に同社退社後、ノンフィクション作家に。1988年ソウル大会から2020年東京大会までのすべての夏季五輪ほか、サッカー&ラグビーW杯、WBC、世界水泳などを現場取材。人物モノ、五輪モノを得意とする。酒と平和をこよなく愛する。日本文藝家協会会員。元ラグビーワールドカップ組織委員会広報戦略長、現・日本体育大学教授、ラグビー部部長。著書は近著の『荒ぶるタックルマンの青春ノート』(論創社)ほか、『汚れた金メダル』『なぜ、東京五輪招致は成功したのか』など多数。

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