2020年東京五輪パラリンピックを運営する組織委員会が大安吉日の24日、発足した。会長の森喜朗元首相も、事務総長の武藤敏郎・大和総研理事長も、竹田恒和・日本オリンピック委員会(JOC)会長も、「オールジャパン体制を築いていく」と強調した。

組織委は、大会準備や競技運営、施設の整備、入場券販売などを行う。さらにはホスト国の窓口として、JOCや競技団体とともに、国際オリンピック委員会(IOC)や国際パラリンピック委員会(IPC)、国際競技連盟(IF)とタフな折衝を強いられることになる。

五輪開幕まで2373日、パラ開幕まで2405日と日数を出し、森会長は「時間は刻々と進んでいます。まだ6年あるんじゃなく、もう6年しかないと思っています」と言う。

「強い組織委作りに加え、我々関係者が一丸となっていく必要があります。招致活動の時以上のオールジャパン体制を作っていく。オリンピックをきちんとやって、“なるほど、こういうやり方もあるな”とIOCのみなさまにお示しできるようなオリンピックを目指しいていくべきじゃないかと思っております」

課題はたくさんある。なんといっても大会成功のカギは「財政」である。招致時の計画(立候補ファイル)によると、予算は3412億円。JOCと合同でおこなうマーケティングで、大会スポンサーから725億円、公式サプライヤーから95億円を集める。

円滑な資金集めのためもあって、事務総長には、財界への幅広い人脈を持つ元財務事務次官の武藤氏が就任したのだろう。

スポンサー獲得について質問されると、同事務総長はこう、答えた。

「組織委員会の運営、大会準備のため、6年間では相当な金額がかかります。スポンサーから支援を受けることが今後の課題であるわけですが、どういうカタチでスポンサーのカテゴリーを決めるとか、詰めるべき課題がたくさん残されております。それを、これから詰めていくことになります」

またトップ陣の顔触れをみると、五輪パラ準備は国主導で進むことになりそうだ。ただ政治色を出したくないからだろう、森会長は「オリンピックもそうですが、組織委員会が政治に動かされるようなことがあってはならないと思っております」と言い切る。

現在、猪瀬直樹前知事の辞任に伴い、東京都知事選挙戦の真っ最中である。当然、東京五輪パラも主な政策の争点のひとつとなっている。森会長はコトバを足した。

「どなたが知事になられたとしても、(東京五輪パラは)日本の国民が知事を中心として世界に約束した大事な約束事ですから、立派に約束を果たしていく。そう思いますし、そうあってほしいと願っております」

組織委の事務局は当面都庁に置かれ、約50人で発足する。五輪パラ開催時には約3千人に増え、約8万人のボランティアを束ねる計画である。

円滑な運営、大会成功のポイントは、風通しのいい「オールジャパン体制」を築けるか。みなが招致を成功させた時の情熱を持ち続けることができるか、である。

ついでにいえば、東京五輪パラの準備期間を、タフな交渉を乗り切る国際人作りの好機ととらえてはどうか。